九段の覗き穴

「永井荷風ひとり暮し」より、荷風が自分の女にやらせている店に覗き穴を作っていたエピソード。 荷風は昭和2年に芸者の「関根うた」を身受けして囲い、昭和3年から九段で待合「幾代」を出させてやり、そこで覗き穴を作ったというわけです。 当時、荷風は…

大塚の、揺れる芸者

まんが家 杉浦幸雄のエッセイ(「杉浦幸雄のまんが交遊録」)に「大塚の花柳界の待合遊びの味」が書いてあったので引用します。 独身時代に、大塚の花柳界の待合遊びの味を、漫画家集団の遊び人どもに輸入したのも村山氏(村山しげるのこと)でした。それま…

S字の取っ手みたいな川

江戸川区周辺に詳しくなりたい〜 でも川の名前がいっぱいありすぎる。(「新○○川」「旧○○川」とか)。荒ぶる川をなだめた手術跡がややこしくて覚えられない! というわけで、昔の簡単地図を手がかりに、イメージをつかむことにしましたよ。 これは、昭和15…

新中川と、斜めにかかる橋

江戸川区の川に詳しくなりたい〜 でも川の名前がいっぱいありすぎる。(「新○○川」「旧○○川」とか)。荒ぶる川をなだめた手術跡がややこしくて覚えられない! とりあええず「東京水路をゆく」という本に、「新中川」のことが書いてあったらからこれを手がか…

朝日新聞社と分離派

今和次郎の「新版 大東京案内」(ちくま学芸文庫)上巻120ページに 「数寄屋橋橋畔の朝日新聞が、モダアンな分離派の様式で建築され」とあります。 分離派って興味があるけどよくわからない。 一番最初に分離派を知ったのは、「帰ってきたウルトラマン」…

木場と、水上トイレ

今和次郎の「新版 大東京案内」(ちくま学芸文庫)上巻155ページに 江東区の或るエリアは、 見渡す限り水路に浮かぶ材木と材木屋ばかり・・・、というようなことが書かれている。 そのエリアは、当時(関東大震災の後)の感覚で言うと 電車通りの「深川八…

インドア派のための『地形を体感する午後』(5月20日・東京都国分寺)

本屋さんには、タモリの本やスリバチの本等、地形をテーマとした本が並んでいますね!私は地図が読むのが苦手な上、ゆるい傾斜を歩くとすぐ疲れてしまうタイプなので本当に憧れの世界です。 そこで、畳の部屋に座っているだけで自動的に地形が体感できる、都…

グッバイレーニンの音楽にのせて

私が才能のある映画監督ならやってみたいこと。 それは、グッバイレーニン的な音楽にのせて、広池秋子の「オンリー達」を映画化すること。 「オンリー達」は、「基地そばの下宿のオバさんは見た!」のテイで書かれている小説(小説とはいえ、地元の老人の説…

進駐軍・「GINZA SIX」など

銀座松坂屋のあたりに、魅力的な施設がオープンすることを告げる看板です。 (看板の下方には MASTUZAKAYA DEPT.の文字が見えます) といっても「銀座最大の商業施設 GINZA SIX」が出来るのではありません。 焼け野原の銀座に進駐軍専用のダンスホールが出来…

お墓と、獅子文六「青春怪談」

獅子文六の「 青春怪談」がちくま文庫から復刊されました。山崎まどかさんの熱い解説が「ちくまweb」で読めます。この解説を読めば、青春怪談を買いたくなること間違いなし! 山崎まどかさんは「 青春怪談」の胸がキュンとなるロケーションとして、向島百花…

万年筆

私は字を書くのが苦手です。だから手帖も使いません。 しかし万年筆なら、ある程度うまうく書けるのです。 うまい字が書けると生活の質があがる。 そして自分を愛せる感が高まるのです。 万年筆は高いものでなくてもOKです。 1,000円程度で買えるパイロッ…

邸宅のその後

高見順「敗戦日誌」には、敗戦の年(昭和20年)10月1日の日記に、向島の大倉別邸(wiki)が、進駐軍の慰安所になったという記載があります。 大倉別邸って、帝国ホテル、帝国劇場とかを作った大倉財閥の設立者の別邸ですよ。 十月一日三木清が獄死した。殺さ…

東京湾のパノラマと、洲崎チェック☆

幸田露伴の随筆に、初夏の晴れた日に東京湾を舟にのってボンヤリしていると、東京湾の周囲がぐるりと見渡せて「天の橋立の景色を夢にでも見るようである」といった心地になることが書かれていた。東京の近くにこんなに良い光景があるのを知らないなんてみん…

玉の井と京成バス

永井荷風の玉の井ルポ「寺じまの記」(昭和11年)を読んでいたら、「京成乗合自動車」が出ていた。 「寺じまの記」によれば浅草から玉の井に行くには二通りあって、一つは「市営乗合自動車」、もう一つは「京成乗合自動車」。「市営」か「京成」かは、それ…

武蔵野夫人

武蔵野夫人を読んだ。 占領下に発表された小説。 舞台となる場所は、「多磨地区は軍都だったッ」的な本でおなじみのエリアなので、敗戦後は接収されてる場所 もあるだろうに、進駐軍のことはほとんど出てこない。唯一出てくるのは、登場人物の間で「近所の飛…

モボモガと村山貯水池

昭和3年「現代漫画大観 日本巡り」より、村山貯水池付近を散策するモボとモガ。 Google マップ 村山貯水池は、通称「多摩湖」。大正5年から昭和2年の間に建設されました。 地図で解明! 東京の鉄道発達史 (単行本)には、昭和13年に西武鉄道が村山貯水池を…

幻の地下鉄

地図で解明! 東京の鉄道発達史 (単行本)を読んでいたら、大正に計画されていた幻の地下鉄路線が出ていた。 路線は以下の通り。 築地→小村井 荏原町→北千住 恵比寿→下板橋 渋谷→月島 角筈(現・西新宿)→砂町 池袋→大島 右が終点(始発?)に当たる場所らしい…

荒川と桜草

昭和3年「現代漫画大観 日本巡り」より、「赤羽」の図。 「渡し船で荒川を越えると桜草で有名な浮間ヶ原だ。草の中に桜草を取るなと書いた札が立っている。」 洋装のモボとモガが、桜草見物しています。あるいは密かに持ち帰ろうとしているかな? 赤羽〜浮…

観劇にうっとり

私は「観劇で陶酔する」ことに憧れている。 いままでそういう経験が全くないからである。 獅子文六の「写真」(獅子文六全集第11巻)という短編に70歳近くなって観劇の喜びを発見する女教員の話があって、それがとてもイイ。 独身で通した女教員は、明治…

慰問あれこれ

Christina Aguilera - Candyman (Edit) 日本の場合、戦地に慰問というと内海桂子師匠が満州に巡業☆的なイメージですが、アメリカは派手そうですね。 クリスティーナ・アギレラ「キャンディマン」は第2次大戦中の設定。メイクが戦時中の看護婦さん募集ポスタ…

海沿いの歓楽街

先日、江東区の中川船番所資料館に行きました。そこには江東区の面積がめまぐるしく増加する様子が展示されていました。内陸の市町村では見られない現象です。 江東区って江戸時代から埋め立てが続いているから、どんどん土地が増えていくんですよね。もとも…

小塚原の処刑場

明治時代、小塚原の刑場(現在の荒川区南千住2丁目)の役人たちが、嫌な気分を忘れるためにドンチャン騒ぎをしている絵です。(画像は昭和3年 現代漫画大観「明治大正史」より) 明治4年7月2日 武蔵國 小塚原が梟示者行刑場と定まったので、罪人を切った…

明治の遺物と、外輪船

昭和3年「現代漫画大観 日本巡り」より利根川の外輪船。 「外輪船」は昭和初期の段階で、すでにレトロ気分な乗り物だったみたいですよ。以下、漫画についている解説です。 大利根、香取 (千葉県)霞ヶ浦、大利根をうろつく交通機関が、明治文化の遺物、外…

船で千葉の海水浴場へ

◼︎これは昭和初期の千葉県の北條を描いた漫画(館山のあたり)*1。 絵の解説によると、千葉県の北條には「一高(現在の東京大学教養学部)、高等師範、その他多数の学校の水泳合宿所が軒を並べて」おり、「霊岸島から船がつくと」先に合宿所にきていた学生達…

浮世絵と、昭和の東京オリンピックの間に。

東京〈第2〉―昔と今 (1963年) (カラーブックス)作者: 宮尾しげを出版社/メーカー: 保育社発売日: 1963メディア: ?この商品を含むブログを見る 江東区周辺を調べるのに、このカラーブックスが便利です。 浮世絵に描かれた光景を、昭和39年・東京オリンピック…

お灸とお釜

お灸といえば、せんねん灸を思いうかべる人も多いと思いますが、カマヤミニというブランドもあるんです。普通にドラッグストアで売ってます。カマヤミニ弱 120個出版社/メーカー: 釜屋もぐさメディア: ヘルスケア&ケア用品 クリック: 2回この商品を含むブロ…

芥川龍之介と寺の引越し

芥川龍之介のエッセイ*1を読んでいたら、自分トコの寺が猿江(江東区)から染井(豊島区)に移転したと書いてありました。 昔は本所の猿江にあった僕の家の菩提寺を思い出した。この寺には何でも司馬江漢や小林平八郎の墓の外に名高い浦里時次郎の比翼塚も建…

月島と土管

月島の土管の写真を見つけました。 月島といえば、もんじゃ〜、古きよき〜、路地に鉢植えぎっしりみたいなイメージですが、それは明治時代に埋め立てが完成した月島1号地にあてはまります。(私は月島2号地の小学校に通いました。私が小学生だった頃は月島…

深川から、浦安へどう行く?

昭和初期の漫画エッセイ*1を見ていたら、浦安について「深川の高橋から1時間で行けるところに、こんな東京臭のない漁師町がある」と書いてありました。 上のイラストが、その、東京臭のない浦安です。 深川の高橋って、今でいうと新宿線の森下か半蔵門線の…

カラー写真

以前、終戦間もない頃の日本をうつしたカラー写真をネット上で大量に収集していた時期がありました。進駐軍が撮影した、異様なまでに鮮明なカラー写真の数々です。(Flickrに「僕のグランパがジャパンに駐留していたころ。1945〜1950。」みたいなくくりの写…