保存食と精神の安定

「ワルシャワ貧乏物語」、いい本でした。 重そうな題名だけど、「続 足長おじさん」のサリー・マクブライド的な行動力で、物資の乏しい社会をグイグイとつきすすんでいく様子が痛快です。 1967〜1975年。消費物資の氾濫する日本から、日本語講師の夫の赴任に…

ゴールデンウィーク中に読んでいる本

不鮮明の歴史作者: ヴォルフガングウルリヒ,Wolfgang Ullrich,満留伸一郎出版社/メーカー: ブリュッケ発売日: 2006/09メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 38回この商品を含むブログ (17件) を見る 私は最近、美化や記憶の上書き→□みたいなことが気になって…

鉄と「風」

ウルトラマンの実相寺昭雄監督の乗り物エッセイ「昭和電車少年 (ちくま文庫)」。 電車や汽車に乗る時に、風や外気を重視しているのが印象的でした。*1 緑の薫風の吹き込む電車や、「都電の窓から頬を撫でる風の心地良さに、身をゆだねたいため」下校時にわざ…

究極すぎる編み物

石井好子の自伝エッセイ「さようなら私の二十世紀」を読む。 石井好子さんのご主人・土井氏は、かつて特攻隊員だったそうです。その土井氏が、胃がんの弟(映画監督の土井通芳)を見ていたたまれなくなっている時、いきなり編み物をはじめるエピソードが印象…

シンプルスキンケア

前田京子さんの本。この本を参考に、私は空になったWELEDAの青ビンに、化粧水(精製水+薔薇の精油+グリセリン)を手作りしています。これが正解なのかどうかわからないけれど、夏は化粧水の消費量が多いから、節約を兼ねて… 化粧水の他に、スモークサーモン…

大島行きの船は、恋人達を乗せて

三島由紀夫の「牝犬」(昭和25年/1950年)に、とっても陰気なカップルを乗せた大島行き(たぶん東海汽船)が登場していました。 大島への船出の時、主人公の青年は「勝鬨橋」を行き過ぎる車のヘッドライト*1の交差を目尻に感じているのです。 ヘッドライトを…

デイヴィッド・リンチの瞑想本

を、原書で読んでみる。 直近の英語読書が「ひとまねこざる 病院へ行く」の私に読めるのでしょうか……と思ったら、意外に大丈夫でした! とりあえず、デイヴィッド・リンチは、1973年のロサンゼルスでドリス・デイ似の指導者について瞑想をはじめた、というこ…

仔馬の世話をするように

わたしの外国語学習法 (ちくま学芸文庫)作者: ロンブカトー,Lomb Kat´o,米原万里出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2000/03メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 189回この商品を含むブログ (67件) を見る この本に、“外国語に関心のある人は、〈仔馬=趣味〉…

涼しさ貯金

夜のうちに、窓をあけて「涼しさ」を蓄えておくと良いそうですよ*1。 昨晩それをやったら、今日は寒いくらいになっていた。(東京郊外だからね・・・) 「まちに森をつくって住む (百の知恵双書)」は、そのテのエアコン無しでも快適な工夫を色々提案している…

おすすめの本。

腑に落ちる文章が良いです。 題名はこうですが、女性の健康に対する心構えや、細やかな生活の工夫やなど、かんぽうに全然興味のない人でも読めるつくりになっています。この本をおすすめするのは、ちょっと別の理由もあります。 ちょうどサリンの頃のお話。…

 数寄屋橋付近

この写真は、たぶん数寄屋橋の交差点なんです。【拡大画像】 横文字標識の、「Z AVE」 が晴海通りで、「5TH ST」*1が外堀通りなので、これが交差するのは数寄屋橋交差点かと。 着物は鮮やかだし、女の子の頬は丸いし、戦争は終わった、めでたしめでたし!に…

振袖と、土着人

奇妙な青春 (1979年) (集英社文庫)作者: 堀田善衛出版社/メーカー: 集英社発売日: 1979/01メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る敗戦直後、占領軍と日本の上流階級の間に繰り広げられる、“薄ら暗い取引”(←聖☆おにいさん*1)が描か…

半陰陽

性別が、ない! (2) (ぶんか社コミックス)作者: 新井祥出版社/メーカー: ぶんか社発売日: 2006/05/31メディア: コミック クリック: 19回この商品を含むブログ (40件) を見る両性具有の作者の爆笑4コマ。(染色体検査で両性具有と判明。) 明るい人柄、体育会…

温帯のファッション

先日お邪魔した忘年会で、芸能人の美容整形が話題になっていました。 “美容のために人工的な詰め物、加工などしている人は、火星のコロニーに移住する時に困るだろう、そういう細工は、地球という星の一定の条件下で成り立っているけれど、他の星に行ったら…

蝶の一生を、終わりの方まで書く

ザ・ラスト・ワルツ―「姫」という酒場 小説も書く銀座のママ、という肩書きに滅入っていた山口洋子*1さんの本。 画像は、1960年代末の「姫」のホステス達。右奥が、山口洋子。この写真の着物姿をはじめとして、他の写真の美人ホステス達も、意外なほど衣紋を…

ヨルの昭和史

東京アンダーナイト―“夜の昭和史”ニューラテンクォーター・ストーリー作者: 山本信太郎出版社/メーカー: 廣済堂出版発売日: 2007/02/01メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 37回この商品を含むブログ (12件) を見る赤坂にあった“東洋一”のナイトクラブを、…

金髪の苦労

ナチス統制下のドイツから、カナダ、イスラエル、そしてブッシュ政権のアメリカまで。 四代にわたる六歳の子供たちが語りだす、ある一族の六十年。 血の絆をたどり、絡まりあう過去を解きほぐしたとき明かされたものは、あまりに痛ましく哀しい真実だった―― …

18年後の1963年に会いましょう。

マイナス・ゼロ (集英社文庫)作者: 広瀬正出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/07メディア: 文庫購入: 24人 クリック: 146回この商品を含むブログ (143件) を見るタイムマシーンもの。(雑誌連載は1965年) 舞台は敗戦の年。空襲で燃えている世田谷の梅ヶ丘…

銀座がショコラティエ……の街になる前

この本には、銀座の大通り(←裏通りじゃなく)に、ドカンドカンと大型キャバレーが*1あった時代の話がいっぱい。 ハウスオブ資生堂の「ギンザの、今と昔……」的な展示に決して登場しないエピソードが多めですな。資生堂の目と鼻の先の出来事にも関わらず。 昭…

いろいろな世代で共有

lilmagで、「戦中よっち」を買いました。あとがきに、「だんだんと戦中のことを知っている人も減ってきましたが、こういうことをいろいろな世代で共有するのは、例えば一家が離れ離れの場所で大地震にあった時、どこに集まるかきめておくのと同じくらい大事…

歌手を売り出す

「バイセクシャルとカツラをカミングアウトし、話題になっている三善英史さん特集」をラジオで聞く。お母さんが、渋谷・円山町の芸者さんだった話など。 以前、大岡昇平(お母さんが和歌山の芸者だった)の自伝的小説「少年」講談社文芸文庫(1975)の中で…

芸者学校……

みうらじゅんの「D.T.」に、 D.T.や初台の社長達はお座敷芸エロスを見ても楽しめない(ジョンレノンが日本に「愛」の概念を持ち込んだから。)、お座敷芸を楽しめる「ガハハ」は田中角栄以降減少している、みたいのがあったけれど…… 画像は、逆立ちを学ぶ芸…

アンディ・サマーズと、「長屋紳士録」の強情な「ぼうや」

ポリスのギタリスト、アンディ・サマーズ自伝asin:4860202457を読んでみました。実は戦時中生まれのアンディ・サマーズさん。 60年代のロックスタア達が、終戦の前後の年に生まれ/お母さんは軍需工場勤め……みたいなのはケンラッセルの「トミー」を見て何と…

リアル☆江古田ちゃん

江古田ちゃんの働くパブで、フィリピーナの女の子がはじめに覚える言葉は「サムイ」というのがありましたけれど (客のおじさんにあわせて冷房が酷寒だから)先日、10代のおミズの人とお話した。南の県から上京して1年。 でも2月に素足でヒールのサンダル。…

 寒いから乾物のストックで籠城したい

もっと使える乾物の本―おいしさ・手軽さ新発見 食べ方・使い方170作者: 奥薗壽子出版社/メーカー: 農山漁村文化協会発売日: 1998/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 24回この商品を含むブログ (11件) を見る前も書いたけど、この本は地味だけどすごくい…

 僕のアルバム

僕のアルバム作者: 植田正治出版社/メーカー: 求龍堂発売日: 2007/11メディア: 大型本購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (24件) を見る「植田正治の没後発見されたネガの束より編纂した妻を被写体とした1935〜1950年代の未発表写真を綴った夫婦…

マリアのパアティー、足もとの空間情報

NHK クローズアップ現代 身体が動かない〜子どもの運動能力に異変〜 「ボールを前に投げられない」「転んでも手をつけず、顔面を打撲」。今「走る、跳ぶ、投げる」などの基本的な身体能力が備わっていない子供が急増している。文科省の最新の調査でも、体…

顔を鍛える

フェイササイズDVD () これはたしかマクロビ系のブログで紹介されていて、ちょっと意外に思い購入しました。 「高額な美容クリームも、フェイスリフトも、レーザーメスも、不要です」とのうたい文句なので 顔を根性で筋トレしたりマッサージしたりするのかな…

 きらめく広告、西荻窪

70s 日本の雑誌広告(ピエ・ブックス) チリひとつないデラックス……な空間に、しみ1つないハーフのモデルが舞い踊りがちな、70Sの広告。幼い頃、こういう広告を見て“これを世に送り出している、かっこいいオトナは、もちろん、わたし達と同じようにスーパー…

 押井守、聚楽ビル、易断など

田中小実昌氏の本に“昭和24年頃、上野の聚楽ビルの座敷を易断所にした…”とあったので、おお2階が聚楽台レストランの古い建物のことかなと思っていたら、違いました。田中氏によれば、そのビルは「上野駅の方からみると、船の舳先が波をわけて進んでいる」そ…