■「栄養と料理」のデジタルアーカイブス。(森茉莉街道をゆくさんで知りました)
昭和10年ころは、のんびり・おっとりしていた内容が、戦争末期になると、エライことになっています。
「戦下のレシピ―太平洋戦争下の食を知る (岩波アクティブ新書)」(←暗い題名ですが、斉藤美奈子さんの元気な文章でグイグイ読めます)の内容が、臨場感をもってくる。
昭和19年頃の「栄養と料理」には、「決戦下の七五三」「秋野菜を戦ひ取る」などいさましい題名が沢山あります。「秋野菜を戦ひ取る」って、ちょっとNIKITA(ニキータ)みたい?
昭和10年・創刊号の優美な記事、【帝国ホテルと満開のサクラ】との落差に、くらくら……
■この画像は栄養と料理には関係ないんですけど、昭和12年の雑誌「ホームライフ」→から。大阪割烹学校生徒の軍艦見学の様子です。
水兵さんのお給仕で軍艦料理をご馳走になったり、水兵さんと一緒にお皿を洗ったりする1日。
でっかい台所を拝見したり、巨砲に驚嘆したり、目と口の両方から、おおいに軍艦気分を満喫した
という説明がついていて、女性読者を、みりたりー気分に慣れさせようという意図が見えるような…。
「戦下のレシピ―太平洋戦争下の食を知る (岩波アクティブ新書)」にあった“戦争初期はイベント気分”というのはこういうのを指すのかなぁ。この華やいだ生徒さん達も、7.8年すると、空襲の爆風で落ちた瓦で、干物を焼くはめになるんでしょうか。