人、それぞれ

■映画「リトル・ミス・サンシャイン」は、主人公のメガネ娘オリーブちゃんが、美少女コンテストに出るまでのてんやわんやを描いたストーリーです。

コンテストでは、セミプロめいた美少女達が、全員同じ口角のもち上げ具合、全員同じつま先の向きで完璧なポーズを決めている。

しかしメガネ娘のオリーブちゃんは、みんなのようにコンパニオン立ちで笑顔をきめることができず、内股でモジモジしているのでした。

■一方、「リトル・ミス・サンシャイン」を見た同じ日、小沢真珠からケンを抜いたような顔のキモノ美女(つまり、すごい美女)が、外股で軽やかに歩いていました。←なんだか話をつくっているようですが、ほんとうです。

■……もし、ラインダンスやシンクロナイズドスイミングで生計をたてるのでないなら、つま先の向きも個性、と考えてみてはどうでしょう。

世界に一つだけの花♪ということで。

■以下、寺田寅彦随筆集3巻「手首の問題」より、チェロを弾くときの手首についての文章です。

ところが、手首にもやはり人によって異なる個性があるものだという事実を偶然な機会に発見した。(中略)

先生には、最も自然で無理のない手首の姿勢が弟子の自分には、非常に苦しい、無理な、むしろ不可能に近いものになるのであった。

しかし、その先天的の相違を認めてもらって、それ以外の要領を授かれば、結果においては同じ事になってしまうのである。

それで先生は弟子の手首の格好を見ただけで弟子をしかるわけにはゆかない。

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