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世田谷文学館 堀内誠一「旅と絵本とデザインと」

父の時代・私の時代 わがエディトリアルデザイン史

父の時代・私の時代 わがエディトリアルデザイン史

堀内氏は、敗戦の時に13歳だった人。
きっとこういう職業の人は、著書でも戦争体験に全然触れないか、ぼかしているのだろうなぁ、という先入観*1を持って読み始めたら........、かなり、ちゃんと書いてありました。ごめんなさい!!


敗戦後の、どん底ライフスタイルの数々が、“とっはぁ〜〜(薫の秘話)”な感じで細かくえがかれているのです。


たとえば、6帖に7人の家族が住む停電ボロ屋での雨漏り経験を

蚊帳の天井に油紙を張って、水をためては横に流していました。つまり床面積が狭いのでタライなど置けないわけです。相変わらずの食糧不足、燃料不足。

と書いていたりして。雨を横に流すって難しそう。タライすら置けない究極の狭さ。


これらのどん底エピソードを事前に頭に入れてから、世田谷文学館堀内誠一「旅と絵本とデザインと」へ出かけていくと、よりいっそう目眩がするかと思います。(展示では戦争に関してほとんど触れられていないので........)


あああ、日本って、短期間でこんなに凄まじく変化したんだ、
60年代、70年代のキラキラを作っていた大人達の脳内には、焼け野原があったのか、と。



焼け野原の参考画像。これは、「どこかの遠い国」ではなくて、日本です。進駐軍がカラーで撮影した日本。(この本から)


■関連話題 堀内氏が14歳で就職した頃の伊勢丹は、今の伊勢丹とは様子がだいぶ違っていたー(id:NARASIGE:20071117)

*1:堀内氏と同世代の某小説家が、疎開生活をおそろしく美化して書いているのを読んだことがあったため。←しかも都会的な美女達がやらせてくれるみたいな内容