青春怪談

Romantic au go! go!さんのつぶやきで知った「青春怪談」(獅子文六 1955)を、観に行きました!


敗戦から9年目に新聞に連載され、翌年、映画化された作品です。


そんな時期にピカピカの電化製品が溢れかえっている宇津井健のお家(大きな病院の息子)は、当時、どんなに輝いてみえたことでしょう。


■映画を見る前、もっとも気になっていたのは越路吹雪演じる「マダム船越」でした。


衣紋を抜かない着物にイヤリング&毛皮のストールで、無国籍というか、とってもリサイタル〜な着物姿でした♪(以下、イメージ画像。1954年のファッションショーより)


■原作での「マダム船越」は、敗戦間もない頃、“進駐軍高官と手を組んでアクどい金儲けをした策略家の女”として描かれていたので、陰湿エレガンスなキャラクターを想像していました。映画の中では、ケンカっ早い派手な女性になっていて、愉快、愉快ー。


映画には出てきませんが、原作ではマダム船越が宇津井健とやっているバーにも、雲をつくような長身の「外国人」が姿をあらわし、マダム船越が「ベラベラと」英語を話すシーンがあります。


それは決して、国際的で華やいだバー&才女のマダム!というニュアンスでは描かれていないんですよね。「彼女の過去が、ボンヤリ覗けるというものである」という微妙な文章からわかるように、法に触れる、ほの暗い何か・・・・・・進駐軍周辺のヤミ商人や、パン◯ンあがり・・・・などを連想させる設定になっているのでした。


獅子文六の「自由学校」にも、若い女性が銀座で「外国人」*1と話していると、(進駐軍相手の女性と間違えられて)吉原病院(性病の病院)へ連れて行かれちゃう、みたいなエピソードがありましたっけ。


「外国人」という言葉のもつ雰囲気は、時代によって、変化しますねー

*1:自由学校は占領下に連載された新聞小説なので、「アメリカ人」という言葉が出てこないようです。

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