Huluで「時をかける少女」(1983)を見てしまった。保健の先生役の根岸季衣(ムチムチした美女!)*1が良いこと言ってました。
16ともなれば、皆さんは植物に例えれば、もうじゅうぶんに熟して実のなった年頃です。これからはその身体をいっそう大切にして、その体にふさわしい心を育てるように努力しましょう。
このセリフ、もしかしたら、“体が成熟したからってE気持♪(1981)へ暴走しないように”的ないましめかもしれないけれど、私はあえて「女子は冷やすな」のメッセージとして受けとってみたい。
だって、「時をかける少女」は“桃栗3年”の果物の歌とか、生理中に倒れるとか、メタファー(「実り」に関してのうしろメタファー?)いっぱいの映画なんでしょう?
幼なじみのゴロちゃんは温度管理の大切そうな、“かもす”家業の息子だし。
未来人の深町君は、温室で花を愛でているし。
そう、少年たちは、あたたかい部屋で何かを育んでいる。
■この映画は、「少女の心身は不安定」を大人に思い出させてくれる映画ですね。(大人になると「少女は無限に元気」みたいな幻想で目が曇りがち!)
16歳の原田知世は健やかなイメージだけど、映画の中ではいつも土気色の顔で寝こんでる。いつも朝ご飯が喉を通らない。
時間旅行で体に負荷がかかっているから土気色なんでしょうけど、実際の少女も、月と交信しながら体内のピタゴラ装置(28日周期)を作動させなくちゃいけないわけで、もう大変なんスから。
運動場で弓をひいてると急に暗雲が広がるのはPMSの暗喩と考えてもいいですかー
■さて、この季節になると駅のホームでは寒風でナマ太ももが紫色の制服少女がどっさり。
想像してみてください。可愛いペット(ほ乳類)の太もも部分の毛を剃って寒風にさらす人っている?‥‥いないですよね。
今こそ、根岸季衣先生のさわやかな説教(「16ともなれば、皆さんは植物に例えれば、もうじゅうぶんに熟して実のなった年頃です。これからはその身体をいっそう大切にして、その体にふさわしい心を育てるように努力しましょう」)が聴きたいものですが、その代わりにおすすめの本があります。
ご自身のつらい経験から出てくる言葉はすごく重みがあります。以下引用。
ちゃんと身体をいたわりなさい、ご飯を食べなさいって言われても、その時だけよければ満足だったから、最悪将来お母さんになれない身体になってもいいって考え方に支配されていた。本当に、なんてばかだったんだろう。もう昔の自分を思いきり殴ってやりたいくらいです。
*1:保健の先生役をいいことに?ぎょっとするような太ももの露出をしている。