玉の井と京成バス

 

永井荷風玉の井ルポ「寺じまの記」(昭和11年)を読んでいたら、「京成乗合自動車」が出ていた。

「寺じまの記」によれば浅草から玉の井に行くには二通りあって、一つは「市営乗合自動車」、もう一つは「京成乗合自動車」。「市営」か「京成」かは、それぞれ車の横腹に明記してあり、永井荷風は「京成乗合自動車」をチョイスして玉の井へ向かうのです。

 

(そういえば、先日、激しく再開発された南千住を歩いていたら、やはり京成のミニバスと都営バスが交互に走っていて、さらにショッピングモールに入っているスーパーもリブレ京成で、「ああ、このあたりは京成の勢力圏なんだなあ」と思ったことでした。ちなみに南千住から橋を渡るとすぐ「鐘ヶ淵」。「鐘ヶ淵」のとなり駅が玉の井東向島です。)

 

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下の漫画は昭和3年「現代漫画大観 日本巡り」。玉の井行きの乗合自動車が全盛であると書かれています。wikiによれば、「京成」が「昭和6年に、浅草を起点に玉ノ井・四ツ木・立石周辺に路線を有していた隅田乗合自動車を買収した」とあるので、この漫画が出版された昭和3年の段階では、乗合自動車は「京成」のものではなかったと思われます。

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