私は字を書くのが苦手です。だから手帖も使いません。
しかし万年筆なら、ある程度うまうく書けるのです。
うまい字が書けると生活の質があがる。
そして自分を愛せる感が高まるのです。
万年筆は高いものでなくてもOKです。
1,000円程度で買えるパイロットの「カクノ」(写真)や、ラミーでじゅうぶん。
万年筆によって私自身のQOL(生活の質)がグッと上がったので、老母にパイロットの「カクノ」を与えてみました。
するとビックリ。
母は「万年筆使うの50年ぶり。」といいながら「カクノ」で、昔と変わらぬしっかりとした字と、正しい言葉使いの手紙を書いてよこしたのです。母は80歳代で体もかなり不自由です。しかし「書く」「言葉を選ぶ」という機能に関しては意外なほど好調なことが筆跡からうかがえました。
私は年寄り相手の窓口業務で、震える筆跡をたくさん見てきたから、母の字がしっかりしていることには余計に驚きましたね。
母は長いことウツなので、体調の悪い時はいかにも具合悪そうな小さな字をエンピツで書いていたのです。万年筆を使うことによって、自分がまだカッコいい字を書けることを発見したのでしょう。「笑顔を作ると幸せになるのさ」的な理論がありますが、のびのびした字が書ける自分はまだイケる!(同世代はどんどんあの世に行くけど!)と感じているのかもしれません。
あまり話し合わない親娘なので推測のみで書いてますが、たぶん合ってますよ。