佐藤いぬこのブログ

戦争まわりのアレコレを見やすく紹介

獅子文六

獅子文六と「ビートDEトーヒ」

逃避したくなる時代背景と、獅子文六 かまいたち・濱家が歌っている「ビートDEトーヒ」。ダンスは可愛いけど、歌詞はけっこう暗いんですね。 “ポップなビートで、トーヒ(逃避)したい。つらい現実から目をそらしたい、逃げ出したい”みたいな内容で。 #ビー…

オシャレな椅子に“横向き”で座る人たち(『デスノート』・獅子文六『胡椒息子』)

今になって『デスノート(テレビ版)』を見ています。(脇役で、ひいきの俳優が出ていると聞いたもんですから)。「L」は、ソファに“横向き”で座る人なんですね。だるそうなのに、ツルン!と上手に座るからつい感心してしまう。 スポニチアネックス 2015年7…

日比谷公園で国葬をしていた時代

日比谷公園の国葬風景(東郷平八郎)【昭和9年6月】 いきなり国葬が決まって、モヤモヤしています。 先日、日比谷公園の国葬(東郷平八郎)記事を読めるサイトを見つけたので、参考までにご紹介しますね。日比谷公園といえば、野音やオクトーバーフェスト、…

獅子文六の『海軍』と、出刃包丁

青春感MAX(?)の物語、獅子文六『海軍』 2022年7月、こんなドラマがはじまるそうです。公式ツイッターの謳い文句には 「青春感MAX 」とありました… さて「青春感MAX」といえば、ユーモア小説家の獅子文六が、本名の岩田豊雄で書いた『海軍』は、ある意味「…

B29とコーヒーと恋愛【獅子文六『コーヒーと恋愛』連載開始60周年】

敗戦から『コーヒーと恋愛』までは、17年 仲間由紀恵の「トリック」(第1作は2000年)も、クドカンの「木更津キャッツアイ」(2002年)も、20年前のドラマだってご存じでした?いやあ、月日のたつのは早いものです。 獅子文六『コーヒーと恋愛』(可否道)に…

和平運動秘話「揚子江は今も流れている」

「頭のいい連中や、落ちついた連中」の日中和平運動秘話 youtu.be 私が「TENET(テネット)」を見たときの感想は、「戦争を阻止しようとする青年たち…。よくわからないけど、とっても大変そう」という、きわめてボンヤリしたものでした。 今回ご紹介する『揚…

漫画に描かれた「欧州大戦」のニュース

2022年2月末、世界は大変ことになってきました…。今日は、1939年(昭和14)秋の「欧州大戦勃発」をテーマにした漫画をご紹介します。描かれているものをすべて鵜呑みにするわけにはいきませんが、何かしら今と共通する点が見つかるかもしれません。以下の画…

獅子文六『おばあさん』と現実のギャップ

「伝統的家族観」という言葉が、SNSで話題になっていましたね。獅子文六の『おばあさん』も、どちらかというと“伝統的家族”にカウントされてしまいそうな小説です。チャーミングなおばあさんを中心に、3世代がわちゃわちゃしているのですから。読んだ後に「…

獅子文六『やっさもっさ』の時代

『やっさもっさ』は1952年(昭和27)、朝鮮戦争の時期に新聞連載された小説。「国は破れ、山河とパンパンだけが残った」横浜が舞台です。混血児の孤児院を中心にストーリーが展開していくわけですが、その孤児院をイメージさせるカラー写真を見つけました。…

獅子文六と時代の急変をテーマにしたジン『認識不足時代』を作りました

獅子文六と「ご時勢の急変」をテーマにしたジンをBOOTH で販売中です! ninshikibusoku.booth.pm ビリケン商会(青山)・オヨヨ書林新竪町店(金沢)・DA NOISE BOOKSTOREでもおもとめいただけます。 流行語だった「認識不足」と、獅子文六 獅子文六といえば…

獅子文六『胡椒息子』の時代

『胡椒息子』の連載と、時代の急変 私は、昨年(2020)『ご時勢の急変と、獅子文六』という冊子を作りました。その中で、“時代の潮目がグッと変わった頃”の作品として紹介しているのが『胡椒息子』です。『胡椒息子』は、雑誌に1年間連載しているうちに世の…

獅子文六『断髪女中』と軍需景気

獅子文六の短編『断髪女中』(昭和13)は、日中戦争がはじまった時期の女中不足がテーマ。「 今度の事変が始まって、直接間接の軍需景気が、一度にドッと女中適齢期の女子を工場に吸引」したから、さあ大変!がんばらないと女中さんを見つけられなくなってし…

原節子のベルリン通信

昭和12年、原節子はベルリンで舞台挨拶をしていました 昭和12年の初夏(1937)、「原節子・ベルリン写真通信」が「主婦之友」に連載されました。なんでベルリンに行ったかというと、日独合作の国策映画「新しき土」(『Die Tochter des Samurai』)の主役だ…

コロナ禍の5万RTツイートと、獅子文六『おばあさん』

コロナ禍のツイートと、「古き良き時代」のマジック 2021年9月6日時点で、約5万RT・11万いいねがついているツイートです。私はこれを読んで獅子文六の戦時中の小説『おばあさん』を連想しました。深刻な状況は後世に伝わりにくいという意味で…。今日はその話…

堀内誠一と伊勢丹【14歳で伊勢丹の「装飾係」に】

敗戦間もない頃の伊勢丹で働いていた堀内誠一 もう10年くらい前の話になりますが、堀内誠一の展示「旅と絵本とデザインと」を世田谷美術館で見たことがありまして、その時の印象は「炸裂しているなあ!」でした。堀内誠一が手がけた『anan』や『平凡パンチ』…

「銃後のハナ子さん」その1 轟夕起子とハナ子さん

轟夕起子をモデルにした漫画「銃後のハナ子さん」 引用元:日活サイト 市川崑監督の『青春怪談』(昭和30)で、丸々としたお母さん役だった轟夕起子。垂れ目で天真爛漫で、本当に可愛かった。 しかしその十数年前、彼女はとっても細かったのです。戦前〜戦中…

野戦病院・『M*A*S*H 』・獅子文六『やっさもっさ』

野戦病院と『マッシュ』 2021年8月。新型コロナの感染者が急増し、SNSでは「野戦病院」という言葉をたびたび見かけるようになりました。あぁぁぁ。 そして「野戦病院」を描いた映画といえば『マッシュ』(1970)です!『マッシュ』は、「Mobile Army Surgica…

1950年代のスーベニアショップ

スーベニアショップいろいろ 2021年7月末の日本は、酷暑と感染拡大で「おもてなし」どころじゃないけれど、70年ほど前の日本は、ある種の“おもてなし”モードにありました。したがってスーベニアショップも多かった。今日はそれをざっとご紹介しますね。 nara…

流行語の「認識不足」と獅子文六

「あらまあ認識不足よ(リットン程ではないけれど)」という曲がきっかけで、獅子文六のジンを作りました 獅子文六といえば『コーヒーと恋愛』(昭和37)。テレビの女優が主人公なので、“獅子文六は戦後の流行作家かな?”と思われるかもしれません。しかし『…

飲み会を夢見る時代 (『男の友情』獅子文六)

新型コロナによる自粛期間中、「オレの考える最強の飲み会」をツイートする人が増えました。夜遅くまで騒いで、大通りで酔いをさまして、さらに公園でおしゃべりを続けて…みたいな。ことに表現のプロがツイートする“最強の飲み会”は、映画館なみの臨場感。読…

獅子文六『悦ちゃん』から生まれた少女スターと、戦争

「東京五輪は、どうなるの?どうなっちゃうの?」みんながヤキモキしている2021年5月。 ご存知の方も多いと思いますが、かつて日本はオリンピックと万博を急停止したことがありました。今日は、そんな時代に活躍した少女スターをご紹介します。彼女は、獅子…

綴方教室と、獅子文六の「団体旅行」

映画「綴方教室」と、獅子文六の「団体旅行」 昭和13年の雑誌を見ていたら、映画「綴方教室」の作者、豊田正子が出ていました。当時17歳くらい。ふっくらと愛らしい顔立ちです。 豊田正子は「綴方教室」で有名になった人。そして、獅子文六の短編『団体旅行…

非常時と、獅子文六「金色青春譜」

獅子文六『金色青春譜』は、贅沢と非常時のミルフィーユ 獅子文六の長編デビュー作「金色青春譜」(昭和9)は、大金持ちの未亡人と、ケチな美男のラブコメディです。カタカナの贅沢品がどっさり出てきて楽しい!たとえば2ダースのシャンパン。ニュー・グラン…

新興国 満洲へ

失恋したら満洲へ みんな大好き獅子文六「悦ちゃん」(昭11)から、悦ちゃんのパパ「碌さん」が失恋した時のシーンです。満洲行きは、当時の失恋あるあるだったのでしょうか。 実際、碌さんは、病人のようになった。(略)女に嫌われて、そんな反応を起こす…

女給が出征?(獅子文六『女給双面鏡』)

獅子文六「女給双面鏡」と出征 獅子文六の『女給双面鏡』(昭和13)は、大島弓子の「つるばら つるばら 」を連想させる作品です。内容はかなり違うけど。 主人公は、幼い頃から女の子に間違えられてきた青年。彼はどの仕事をやってもうまくいきません。仕方…

獅子文六と「ス・フ」(ステープル・ファイバー)

獅子文六の「ス・フ」ネタ みんな大好き獅子文六。 獅子文六がユーモア作家としてブレイクした途端に、世の中は戦争モードになりました。なので、初期の作品中に「ス・フ」=ステープル・ファイバーがたびたび登場するんです。しかも“ここが、笑うポイントで…

出来たての本願寺(獅子文六「浮世酒場」より)

出来立てホヤホヤの築地本願寺 獅子文六の「浮世酒場」(昭和10)は、酒場に集まった酔客が、東京ポッド許可局のように時事ネタしゃべりまくるスタイルの小説です。昭和10年の時事ネタなので、最新ニュースが"ハチ公の死"や"三原山心中"だったりするわけです…

焼きそばパーマの時代

戦争が終わると、すぐパーマ 敗戦間もない頃って、意外にパーマが爆発してるんですよ。獅子文六の昭和22年の短編『無頼の英霊』にも、田舎の娘たちが戦争が終わったとたんパーマをかけて「焼ソバのような総縮髪」になる話が出てきます。 1年もたたないうちに…

「団体旅行」(獅子文六)

獅子文六が描く戦時下の団体旅行 一応、時局に遠慮する 成金令嬢の苦悩 参考画像 下駄と旅行 獅子文六が描く戦時下の団体旅行 獅子文六「団体旅行」(昭和14)(断髪女中 ──獅子文六短篇集 モダンガール篇 収録)は、戦時下の団体旅行を舞台にしたコメディで…

フラフラと大島へ(獅子文六「浮世酒場」を読んで)

昭和10年の時事ネタトーク 獅子文六の小説「浮世酒場」(昭和10)が、金色青春譜 ――獅子文六初期小説集 (ちくま文庫)に入るそうです!嬉しい!「浮世酒場」は酔った客が東京ポッド許可局のようにしゃべりまくるスタイルの作品です。すごく時事ネタが多いので…

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