“戦時中の記録に、可愛いイラストをくっつけて出版したのだな。それにしては絵が細部まで詳しすぎる。まるで見てきたようだ…”と思ったら、著者本人が文もイラストも手がけていたのでした。どうりで詳しいわけです。
著者は大正9年生まれで、小学生の時に教えられた「日本は神風が吹くから負けたことがないのだ」を素直に信じてきた人。
敗残兵となって初めて「負けるのがわかっていたら、あんなにイイ気になるのではなかった」と思ったものです。太平洋をはさんだ緒戦は、職業軍人はもちろんのこと、徴兵組の私たちでさえ、胸をたたいて「勝ってくるから任せておけ」と威張っておりました。今から思えば恥ずかしいことであります。
あとがきに、“てへっ”(by赤羽ちゃん)な気分があふれております。