佐藤いぬこのブログ

戦争まわりのアレコレを見やすく紹介

流線型の時代

 実相寺昭雄のエッセイに「流線型車両」のことが出ていたので引用します

昭和電車少年 (ちくま文庫)

昭和電車少年 (ちくま文庫)

 

(192ページ)

少年時代の憧れは流線型だった。(中略)空想科学小説に出てくる弾丸列車風のものも、イラストは全部怪しげな流線型だった。昭和40年代初めのテレビ映画「ウルトラQ 地底超特急」もそうだった。 

 

 怪しげな流線型、という表現がおかしい。でも怪しげな流線型はとても魅力的ですね。

 

実相寺が流線型の例として挙げていたC53を検索すると、想像以上に流線型でした!「機関車やえもん」とあまりに違いすぎる!なんという、ものものしさ。

f:id:NARASIGE:20191209100834j:plain

wikiの「流線形車両」より 国鉄C53形蒸気機関車43号機

 

その他、獅子文六の小説にも、「流線型〇〇」が、ハヤリものとして時々登場します。メモがわりに書いておきます。

流線型汽船から吐き出される観光客」(「久里岬土産」昭和10年10月)

 

「オラ、ちょっくら流線型をやって来ただ(略)流線型ちゅうのは、女同士でカケオチする事だべさ」(「浮世酒場」昭和10年1〜6月)

 

ふりかけ「旅行の友」復刻版も、流線型です!

 

f:id:NARASIGE:20200111181939j:plain

旅行の友のメーカーサイトより

大正時代の初めに、当時の陸軍・海軍から「持ち運びに便利で、日持ちし、栄養価の高い食品を」との要請に基づき開発された商品で、当時では画期的な容器だった筒型の缶容器を再現しました。

  

さらに服部良一「流線型ジャズ」!

 

先ず昭和10年(1935年)服部がメジャーのコロムビア・レコード社の専属になる前の大阪資本のニットーレコードに在籍していた時期に作曲した「流線ジャズ」のサウンドが先駆的であった。 

 

h3 { color: #FFFFFF; background: #000000; padding: 0.5em; } h4 { border-bottom: dashed 2px #000000; } h5 { border-bottom: double 5px #000000; }