東京・多摩地区の冬は底冷えがします。冬を迎えうつため、IKEAで冬素材(起毛している綿100%)の青磁色のカーテンを買いました。
買った時から「中学校の古い応接室にあったソファみたいな色だなあ、これが部屋の大きな面積をしめるとイメージが暗くなるのではないかな。」と少し心配していました。
木造家屋の部屋につってみると、案の定、青磁色がすごく暗い。厚手だから光も通さない。スウェーデンのお家では、明るいインテリアとか、明るい金髪の人々のおかげで、暗くならないんでしょう。
そんな時、市川崑の「鍵」(昭和34年)見ました。10分だけ見ておくか、みたいな気持ちでみはじめたら、登場メンバーが堂々としたヘンタイさんばかりで一気に見てしまった。そしてインテリアの趣味が良すぎる!空襲を免れたエリアでのみ成立する、ほの暗い、かっこいいインテリア。その中で夫婦の寝室のベッドカバーが私の買ったカーテンに似た陰気な緑色だったんです。
私の青磁色カーテンは〝失敗した買い物〟から、〝谷崎・市川崑の「鍵」色〟へと一気に格上げされました!