フランク・キャプラによるプロパガンダ映像「汝の敵 日本を知れ」は、「八紘一宇」をアニメーションで繰り返し説明しています。「ハッコウ イチウ」って。
以前はネットフリックスでやっていたのですが、今は見ることができません。かわりにYouTubeをどうぞ。
「ハッコウ イチウ」=HAKKO ICHIU。アジア風フォントです。
「ジンム」(天皇)が「ハッコウイチウ」の巻物を広げて見せます。
日本の屋根はこれから世界中にどんどん広がるぞ、というアニメーション。屋根は世界を覆いつくし、アメリカに迫ります。フランク・キャプラは、遊びたいさかりの青年達に、闘う必要性を素早く理解させるためアニメを採用したとのこと。
立川基地にあった八紘一宇の石碑
これはフランクキャプラの映画とは全く関係ない画像ですけど、占領下の立川エアベース(Flickrより)を見た時「この人たちに石碑について説明しても、わからないだろうなあ」と思っていました。しかし彼らが「汝の敵日本を知れ」を見せられていたのだとしたら、話は別ですね。「あ、ハッコウイチウ?あの屋根が広がるアニメだよね。知ってる知ってる」となるのかもしれません。
同じくNetflixで「伝説の映画監督 ハリウッドと第二次世界大戦」も見てみました。
フランク・キャプラ は、その他にも、兵士向けアニメを手がけていたそうです。このアニメはディズニーではなく、庶民的なユーモアを得意とするワーナーに依頼しました。一般人は見ないので、エッチな絵もオーケー。エッチで愉快なアニメを見ながら「機密をもらすな!」等の注意事項が学べる仕組み。
フランク・キャプラは絵本作家のドクター・スースと組みアニメを制作…ってドクター・スースはあの緑色の「グリンチ」の人なんですね。
アリの群れのような日本人像…。(「汝の敵 日本を知れ」も、日本兵のクローン感がすごかった。)
ドクター・スースの絵本…。
現在、 フランク・キャプラをAmazonプライムで検索すると「素晴らしき哉、人生」みたいな名作が並ぶのですが、Netflixで検索すると戦時のプロパガンダ映画のみが出てきます。住み分け…なのでしょうか?それは別に結構ですが、同じ監督が時勢に応じて色々な作品を手がけ、芸風を変えていくサマを、全部見せてくれてる配信があってもいいのではないでしょうか。