ファミリーマートの「おかあさん食堂」っぽい割烹着(かっぽう着)姿を探してみた結果…
真っ白い割烹着、かっちりしたパーマ、マジメそうな着物……。ファミリーマートの「おかあさん食堂」は、古きよき昭和(と思われてる)イメージが盛り込まれています。(画像は、2019年09月24日ファミリーマートのニュースリリースサイトより)。今日は、昭和に撮影された写真の中から、「おかあさん食堂」的な割烹着姿を探した結果をお知らせしたいと思います。
毎日を頑張って生きる人たちに、食を通して癒しを与える慎吾母。赤い暖簾をくぐれば、誰しもが笑顔になれる素敵な食堂がそこにはある。仕事帰りにファミリーマートに入店の際には、是非お母さん食堂にお立ち寄り頂きたい。豊富で美味しい料理と共に「おっつー」と迎え入れてくれる、優しい母がいるのだから。
意外と見つからない「おかあさん食堂」系の割烹着
ところで、私のここ15年ほどの趣味は、外国人が撮影した「昭和」を見ることです。外国人は、日本人が見過ごしがちな風景をドンドン撮るから。当然、そこには「おかあさん食堂」みたいな割烹着もうつりこんでいるはず…ですよね?
しかし、結論から言うと「おかあさん食堂」系の割烹着は、ほとんど見つけることができませんでした。代わりにあったのは、屋外で働く姿です。撮影者が外国人ゆえに、家の中の割烹着姿を撮りにくかったのかもしれないけれど…。以下に紹介するのは、1948〜1972年頃(昭和23〜47頃)の写真。すべてもとからカラーです。
割烹着で、物を運ぶ
まずは、重そうな物を運んでいる姿から。私がやったらすぐに筋肉痛になりそう。
▽1955-59(昭和30-34)天びん棒。この時代、てんびん棒の写真をけっこう見かけます。
上の天びん棒の女性を引きで見たところ。繁華街で天びん棒。
1955-59(昭和30-34)参考に、ほかのてんびん棒の例を。この写真の中では、少なくとも3人が天秤棒を使っています。奥に白い割烹着が見えます。
https://www.flickr.com/photos/58451159@N00/33998356928
1950(昭和25)重そう…。右の人が割烹着です。
https://www.flickr.com/photos/norb_faye_lang/3863771842
1949-1950(昭和24-25)下半身は、もんぺと地下足袋でしょうか。
1972 (昭和47)風呂敷包みの二段重ね。
1972 (昭和47)背中に大量の枝を背負っている写真をよくみかけます。本人の姿が隠れるレベルの量を背負う人も。
1972 (昭和47)ホタテ貝のようです。
リヤカーと割烹着
1966(昭和42)三沢。実は美人さん。Vネックだけど、割烹着です。
1963 (昭和38)千歳。グレーっぽいけれど、割烹着。
1963(昭和38)千歳。焼き芋屋さん?割烹着・腕カバー・マスク・ネッカチーフ。割烹着の上に、前掛けもしています。
1972 (昭和47)こちらも、割烹着に前掛けを重ねているようです。
お母さん食堂に(比較的)近いイメージの割烹着
重労働系の割烹着が続いたので、「お母さん食堂」に比較的近い写真も少し。あくまでも、「比較的近い」なので、割烹着が真っ白だったり、着物をキチっと着ているわけではありません。
1952(昭和27)
Japan, 1958-'59 20年後は1980年前後。街には「シティポップ」が流れるのです。
1962(昭和37)千歳 。頭に巻いているのは、三角巾ではなく、髪のセットを固定するものかもしれません。
1950-55(昭和25-30)。数ある割烹着姿の写真では、この右の人が一番若くて華やかでした!
1956(昭和31)道で何かを焼いている。「おかあさん『路上』食堂」。
https://www.flickr.com/photos/58451159@N00/49426764458
靴磨きと割烹着
1950(昭和25)靴磨き・その1
1952-56(昭和27-31)靴磨き・その2。スマホっぽいサイズの物を手にしていますが、もちろんマホじゃない。
1951 Tokoyo, Japan 靴磨き・その3。 占領下の銀座です。うしろの建物は接収されたデパート。白いワンピースだけど、清純や無垢を感じにくい。
1972年。上の1951年の写真から20年経過しているけれど、靴磨きのスタイルが変わりません。
割烹着で道路工事(1972)
1972 (昭和47)道路工事
割烹着+エプロン+腕カバー。
ほっこり系雑誌で好まれそうな割烹着
1953-54(昭和28-29)。
1956(昭和31)
1960(昭和35)「祝ベン・ハー」の提灯。
色付きの割烹着
1963(昭和38)千歳 。「真っ白」ではない割烹着。明治生まれの祖母は、この写真とほぼ同じグレーっぽい割烹着を縫って、1年中着ていました。汚れが目立ちにくかったのかもしれません。
1972 (昭和47)細かいチェック。割烹着+エプロン+手甲?
真っ白い割烹着と、美しいお母さん
以上、いろいろな割烹着を紹介してみました。いかがだったでしょうか。ちなみにこれは1956(昭31)の洗濯機の広告に登場する割烹着。かっちりした髪型といい、紺色の着物といい、いちばん「おかあさん食堂」に近いかもしれない。こういうキレイキレイな割烹着を見つけ次第、ブログに追加していくことにしますね!