☆雨の日には、尻からげ☆

理屈は理屈 神は神
SF作家のかんべむさし氏が、人生の危機に直面し“さて神様を信じようか、それとも天風先生、あるいはマーフィーで?……”と、戸惑う気持ちを正直に書いたエッセイです。

かんべ氏が(現時点で)信じている宗教の名物「先生」は、戦前のコテコテ大阪商人出身。ゆえに宗教の本でありながら、完全にノリが上方落語…という不思議な魅力があるとのことです。

雨の降る日に、「先生」と「女性信者」のやりとりが、かわいい。

「先生、雨、降ってきました。」
「おいどまくっていに」
尻からげして帰りなさいという大阪弁であり、【親子3人、その頃はべべ着てましたさかい、くるっとおいど捲ってね
「先生、おおきに」
「傘持っていに」
「へえ、おおきに」
「気をつけていにや」
「へえ、おおきに」
(中略)
このまま、映画かドラマのシーンに出てきそうな情感のこもった場面であり。これを読んだ時、ぼくは涙が出そうになったものだ。

「おいどまくって いに」
「気をつけて いにや」
どういうイントネーションが正しいのか、関東の私にはわからいのが残念だけど。

■「まぁ。なぜキモノの【おいどを まくる】必要があるのでしょう?雨が降ったら、タクシーをひろって、地下道を歩けばよいではありませんか」

↑こう考えることが出来るのは、21世紀の舗装社会に住んでいるからこそー

それに、かつては「鳩居堂の季節の絵はがき」には絶対に登場しない、たいへん力強い自然現象の日にも(台風、河川の大氾濫、津波地震)着物以外の選択肢がなかったわけですし。

以下、昭和初期のマンガから。

傘のきかぬ程の大降りは、「は ん な り」が不可能な状況です。すべてが黒い水玉模様になってしまう日。

「悪い道 手が板塀を 歩くなり 」。
大雨のあと、巨大な水たまり発生!場合によっては、「尻からげ」と「手が板塀を歩く」の合わせ技が必要だったりして?もはや芸人の罰ゲームですな。