デザイナーと戦争

創業時のマガジンハウス(平凡出版)は、なんと敗戦の年末に「平凡」の創刊号を出しています。すばやい。右上の白っぽい表紙が創刊号です。敗戦直後とは思えない可愛さですね。 『大橋正展 暮らしを彩ったグラフィックデザイナーの60年』図録 「平凡」創刊時…

開発前の二子玉川・チアリーダー

開発前の「二子玉川」 「二子玉川」といえば、楽天本社や「蔦屋家電」がある華やいだ場所といったイメージですよね。しかし先日、1964年の刑事ドラマ*1を見ていて驚きました。殺人現場は二子玉川の河原なのですが、その風景がまるで火星だったのです。 ナレ…

4月20日(土)・国分寺で

「戦争中の婦人雑誌を眺める会」というプチ読書会を、国分寺(東京都)の文化財庭園でやります。私が集めた雑誌を(ほんの少しですが)持っていくので、美容院の雑誌を眺めるようにパラパラと眺めてください。前に同じ場所でやって良かったので、2回目の開催…

軍歌とブギーバック

アラフィフと軍歌(1969年の場合) 今年(2024)は「今夜はブギーバック」から30年だそうですね。 「今夜はブギーバック」が発売されて30年経ちました。4/26にはライブもあります。 pic.twitter.com/9PktQJneuO — SDP ANI (@SDP_ani) 2024年3月9日 「今夜は…

銀座のスーベニアショップ(1950年代)

銀座とは思えないスーベニアショップ「銀座館マート」 3月8日は「みやげの日」。ということで、とあるスーベニアショップを紹介しましょう。 「Ginzakan Mart」=銀座館マート。キャプションに1953年とあるので、ちょうど朝鮮戦争の頃ですね。拡大すると米兵…

大人のディズニーランド、永井荷風、清洲橋

中洲(中央区日本橋)は大人のディズニーランド? 【大吉原展】がSNS話題になっています。吉原を「遊園地」と勘違いしていませんか?と。 3月から東京藝術大学大学美術館で開催の大吉原展。「他の遊廓とは一線を画す、公界としての格式と伝統を備えた場所」…

満洲とエーゲ海【芸術家・池田満寿夫】

『池田満寿夫 20年の全貌』 美術出版社1977年 名前に「満洲」が入っている池田満寿夫 森茉莉がエッセイ*1で「上等の庶民芸術家」と絶賛していた池田満寿夫(1934年生まれ)。私が知っている池田満寿夫の情報といえば、 1、モジャモジャ頭 2、エロティックな…

「油」が切れていた戦時中【菜種油・ヒマシ油】

なたね油の使い道 2024年は、お菓子作りの年にしようと思っています。どうせ作るなら、体に良くて、お洒落なお菓子を作りたい。ということでお洒落な本を買い集めてみました。そのレシピに出てくる油が「なたね油」なんです。 なたね油、菜種油…。 はて、ど…

50年前(1972〜3年)のシニア世代

先日、50年前(1972〜73)の意外なほど派手な若者たちを紹介しました。 narasige.hatenablog.com 今回は、同時期のシニア世代をごらんください。当時の日本人が見逃していたであろう装いを、あるアメリカ人*1が旅行者の目線で大量に撮影していたのです。これ…

戦争末期の「あたしバカだからさあJAPAN」【獅子文六『一号倶楽部』】

自称「頭が悪い」女性が、軍人のあるべき姿を語る小説 東京ポッド許可局の「あたしバカだからさあJAPAN」には笑ってしまいました。「私バカだから良く分かんないけど、アンタって◯◯だよね」。こうスバっと言ってくれる、美保純的な人をイメージした言葉だそ…

【戦場は君たちを待つ】少年兵募集の雑誌『海軍』

なかなかツラい本を入手しました。少年兵募集に重点を置いた雑誌『海軍』の創刊号です。(昭和19年5月/大日本雄弁会講談社)。表紙には「戦場は君たちを待つ」の文字が…… 昭和19年5月『海軍』創刊号(大日本雄弁会講談社) 目次を見ると、もはや雑誌という…

アメリカの通販と、戦場(1950年代)

朝鮮戦争とカラフルな服 朝鮮戦争(1950-1953)の前後は、韓国や日本のカラー写真がとても豊富。flickrには「祖父が撮ったKoreaとJapan」的なくくりで、多数の写真がアップされています。 戦場となっていた韓国で目をひくのが、驚くほどあざやかな服の存在で…

朝鮮戦争と少年たち

最近、SNSで「ジャニー喜多川・朝鮮戦争・少年」というキーワードが流れてきますね。 ▽(例)4年前の美談記事についてのツイート 4年前の記事。ジャニー喜多川氏は朝鮮戦争に派遣されていたが、その地でこんな仕事をしていたとなると……「52年に朝鮮半島に派…

戦争と山名文夫

資生堂といえば、山名文夫。 山名文夫といえば、資生堂。 (アイキャッチ画像は、資生堂のあぶらとり紙です。イラスト:山名文夫) “資生堂ギャラリーで、山名文夫を中心とするグループが展覧会を行った”という文章を見た時、私たちがイメージするのは、やっ…

おリボンと大政翼賛会

優美にラッピングされた大政翼賛会のメッセージ 当ブログでは以前から、戦時中の『婦人画報』に注目してきました。(やけに『暮しの手帖』と似ている点も含めて)。 narasige.hatenablog.com 先日、戦中の『婦人画報』を読み解くヒントを、桑沢洋子(桑沢デ…

1950年代の成増・朝霞

グラントハイツ(現・都立光が丘公園)の光景 湿気を感じさせない広い空! 実はこの風景、アメリカじゃなくて、日本なんです。しかも時期は1955〜1957年(昭和30~32年)。つまり、昭和33年を舞台にした映画『ALWAYS 三丁目の夕日』よりも前。 先日、1950年…

【KOREA】子供が子供をおんぶする1950年代

子供が子供をおんぶする時代(韓国の場合) 1950年代前半、主にアメリカ人によって撮影された日本には「子供が子供をおんぶする姿」がたびたび登場します。そしてこの時期、日本よりもたくさん撮影されているのは韓国なんです。前に日本の子供の「おんぶ写真…

服のお手本はナチスの「流行局」

戦時中の『婦人画報』を読んでいると、ナチスやヒットラーが肯定的に扱われていてビックリすることがあります。 ▽例えば、記事のタイトルがズバリ「わたしたちのヒットラー」だったり。 narasige.hatenablog.com ナチスの流行局 で、今日ご紹介するのは「ナ…

勝者目線の地図はこんな感じなのか《1945年、アメリカの広告から》

勝者から見た太平洋の地図 終戦直後のアメリカの雑誌『LIFE』(1945年8月27日号)を見ていたら、思いきり勝者目線の地図がありました。「どうです、戦時中の我が社の活躍ぶりは?」といわんばかりの広告なんですよ。ウェスタン・エレクトリック社という電気…

【戦時コメディ@蒲田】獅子文六『虹の工場』

昭和の人気作家、獅子文六の『虹の工場』*1(新潮社『日の出』昭和15年1〜12月連載)は、いわば戦時ラブコメです。 【巨大な工場のお坊ちゃま】と【小工場の職工】が、ひょんなことから同じ女性(歓楽街の女給)を好きになってしまうお話で、舞台は工場地帯…

パステルカラーと、敵対心の醸成【戦時中の婦人雑誌から】

私は、映画『ミッドサマー』見た時、あまりの恐ろしさに胃が固まってしまいました。映画が胃に“きた”のは、はじめての体験です。 さて、戦時中の「婦人画報」を見ていると、ときどき『ミッドサマー』を感じることがあります。明るい色彩の奥底に、ナゾの理屈…

翼賛会の花森さん【大政翼賛会と花森安治】

『戦争と宣伝技術者 報道技術研究会の記録』と大政翼賛会時代の花森安治 「暮しの手帖」の花森安治 「資生堂」の山名文夫 この2人がコラボしたら、ものすごく魅力的な“何か”が誕生するはずですよね、ふつうは。(現在、ふろしきが商品化されています→□) で…

「わたしたちのヒットラー 総統と少女」【昭和17年の女性誌より】

「わたしたちのヒットラー 総統と少女」 「わたしたちのヒットラー」……びっくりするようなタイトルですが、今日は戦時中の『婦人画報』(昭和17年5月号)を紹介しましょう。 ▽「ヒットラー総統の誕生日に花束を捧げるために、ひしめき合っている少女たち」。…

めでたさとキナ臭さと【昭和11年のお正月漫画から】

あけましておめでとうごさいます。タモリの発言「新しい戦前」がTwitterで話題ですね。2023年はいったいどんな年になるのでしょうか。 ちょうど手もとに昭和11年(1936)の冊子があります。大日本雄弁会講談社「富士」新年号の豪華附録『トテモ愉快な絵読本…

物騒な銀座と、オシャレな広告塔

オシャレな広告塔は、いつからあった? ここ10年ほど、私の趣味は敗戦直後のカラー写真を見ることです。(進駐軍の子孫と思われる人たちが、[祖父が撮影したアジア]といったカテゴリーでネットにあげている。もちろん進駐軍が撮影する場所は限られているか…

【チャラ男はインフルエンサー】獅子文六『売屋』

最近、お笑いトリオ「ぱーてぃーちゃん」を知りました。チャラ男1人にギャル2人という設定のグループです。 私はお笑いをよく知らないけれども、けっこう動画を見てしまった。特に「チャラ男」役の人には、博多大吉先生的な何かを感じました。 獅子文六の短…

進駐軍のジープは風のように走る【昭和21年の絵本「ハシレヨ ヂープ」から】

ジープのおもちゃと、ワカメちゃん 敗戦まもない頃のサザエさんには、“ほっこり”じゃないネタ(住む家のない親子、引揚げの苦労など)も 目白押しです。 中でも印象的だったのがこのコマ…。四角い包みを見たワカメちゃんが、唐突に「ジープだね」と喜んでい…

ポップDE逃避/逃避したくなる時代と、獅子文六

獅子文六と【戦争→敗戦→どん底からの復興】 かまいたちの濱家が歌っている「ビートDEトーヒ」。ダンスは可愛いけど、歌詞はけっこうツラいのですね。 “ポップなビートで、苦しい現実から目をそらしたい”といった内容で。 #ビートDEトーヒ踊ってみた/#ハマい…

コバウおじさん(고바우영감 )

『マンガ韓国現代史―コバウおじさんの50年 (角川ソフィア文庫)』。韓国の4コマ漫画です。表紙は、2001年に発行された「ゴバウおじさん50周年記念の切手」だとか。 おじさんの服が1950年→2000年と、どんどん変化していますよね。最初の頃の装い(1950年前後)…

ツルツルしたデパートの戦中戦後

銀座のApple Storeは、とてもツルツルしていますよね。Apple Store*1の向かいにあるデパートが松屋銀座。Apple Storeに負けないほどツルツルで、まるでみつ豆の寒天のよう。(※サムネイル画像は2022/10/19撮影) しかし、そんな松屋にも「ツルツルしていない…

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