佐藤いぬこのブログ

戦争まわりのアレコレを見やすく紹介

獅子文六と「ビートDEトーヒ」

逃避したくなる時代背景と、獅子文六 かまいたち・濱家が歌っている「ビートDEトーヒ」。ダンスは可愛いけど、歌詞はけっこう暗いんですね。 “ポップなビートで、トーヒ(逃避)したい。つらい現実から目をそらしたい、逃げ出したい”みたいな内容で。 #ビー…

コバウおじさん(고바우영감 )

『マンガ韓国現代史―コバウおじさんの50年 (角川ソフィア文庫)』。韓国の4コマ漫画です。表紙は、2001年に発行された「ゴバウおじさん50周年記念の切手」だとか。 おじさんの服が1950年→2000年と、どんどん変化していますよね。最初の頃の装い(1950年前後)…

ツルツルしたデパートの戦中戦後

銀座のApple Storeは、とてもツルツルしていますよね*1。Apple Storeの向かいにあるデパートが松屋銀座。Apple Storeに負けないほどツルツルで、みつ豆の寒天を思わせます。(上の写真は、2022/10/19撮影)。 しかし、そんな松屋にも「ツルツルしていない時…

オシャレな椅子に“横向き”で座る人たち(『デスノート』・獅子文六『胡椒息子』)

今になって『デスノート(テレビ版)』を見ています。(脇役で、ひいきの俳優が出ていると聞いたもんですから)。「L」は、ソファに“横向き”で座る人なんですね。だるそうなのに、ツルン!と上手に座るからつい感心してしまう。 スポニチアネックス 2015年7…

1972年(昭和47)頃の若者たち

あまりドラマを見ない私が、アマプラでドラマを見ました。『スミカスミレ』(2016年)。天涯孤独の65歳(松坂慶子)が、魔法の力で20歳(桐谷美玲)になってしまうお話です。 時代のギャップを楽しむラブコメなので、昭和の古くささを強調するのは全然OKなの…

体操写真と、縮んだお菓子

SNSで「子供の頃好きだったお菓子が、すごく小さくなっている」という嘆きを見かけるようになりました。なにごとも、小さくショボくなるのは悲しい。 今日は、戦時中にグラフ誌の写真が、小さく(安く)なった一例をご紹介しましょう。画像は、すべてお金持…

生き延びるための灸

お灸でメンテナンス(ほっこり編) 私がセルフ灸をするときは、関節に油をさすつもりでやっています。ブリキのロボットが自分自身を整備している感じです。 「人生50年」の時代ならともかく、関節の耐用年数を過ぎても生きていくからには、メンテしておいて…

日比谷公園で国葬をしていた時代

日比谷公園の国葬風景(東郷平八郎)【昭和9年6月】 いきなり国葬が決まって、モヤモヤしています。 先日、日比谷公園の国葬(東郷平八郎)記事を読めるサイトを見つけたので、参考までにご紹介しますね。日比谷公園といえば、野音やオクトーバーフェスト、…

「勝った勝った」の提灯行列と、大企業

勝った勝った、で提灯行列 映画「アネット」のエンディングは、カラフルな提灯行列が印象的でしたけど、日本も盛んに提灯行列をしていた時期がありました。たとえばこれは、日中戦争がはじまった昭和12年の提灯行列。 『銀座と戦争』(平和博物館を創る会・…

獅子文六の『海軍』と、出刃包丁

青春感MAX(?)の物語、獅子文六『海軍』 2022年7月、こんなドラマがはじまるそうです。公式ツイッターの謳い文句には 「青春感MAX 」とありました… さて「青春感MAX」といえば、ユーモア小説家の獅子文六が、本名の岩田豊雄で書いた『海軍』は、ある意味「…

1938年のベルリンで、宝塚の歓迎会がありました【山口青邨の『滞独随筆』より】

ベルリン子の熱狂と山口青邨 話題の書店、神保町のPASSAGE by ALL REVIEWSで*1、山口青邨の『滞独随筆』を見つけました。山口青邨は、“俳人で鉱山学者”。ちょっとビックリするような表紙ですが、今日はこの本とともに、宝塚のドイツ公演についてご紹介しまし…

阪本牙城の“わしづかみ力”と、戦時下

“わしづかみ力”がすごい阪本牙城の漫画 阪本牙城といえば「タンクタンクロー」。近眼の私の目にもグイグイ飛び込んでくるこのタッチ! ちなみに、創刊時のanan等をてがけたデザイナー堀内誠一(昭和7生)は、幼い頃から雑誌ごっこに励んでいて、阪本牙城や新…

基地と音楽と「鹿」

“米軍基地が洋楽の発信源”だった、みたいな話ってありますよね。私は音楽に詳しくないのでその辺はチンプンカンプン。しかし地元・立川(←「シン・ゴジラ」で災害対策本部ができていた場所)のことを調べていると、ときどき音楽関係の画像を見かけるので、今…

B29とコーヒーと恋愛【獅子文六『コーヒーと恋愛』連載開始60周年】

敗戦から『コーヒーと恋愛』までは、17年 仲間由紀恵の「トリック」(第1作は2000年)も、クドカンの「木更津キャッツアイ」(2002年)も、20年前のドラマだってご存じでした?いやあ、月日のたつのは早いものです。 獅子文六『コーヒーと恋愛』(可否道)に…

「大陸」を描いた漫画

「スピってる?」祖父の遺品から見つけた漫画 先日、祖父の遺品箱から、古い漫画の原稿を発見しました。はじめにおことわりしておくと、祖父は漫画家ではありません。医者でしたが、本人が超病弱・貧乏だったんです。なので、この漫画は祖父が集めたものでは…

原宿にあった「海軍館」と、『なんとなくクリスタル』

海軍思想を広める施設「海軍館」 かつて原宿に「海軍館」という施設があったのご存知でしょうか?場所は東郷神社の脇で、ビームス原宿の向かいあたり。 堀内誠一の自伝『父の時代 私の時代』に、海軍館の描写があったので引用してみますね。ジオラマや食事な…

和平運動秘話「揚子江は今も流れている」

「頭のいい連中や、落ちついた連中」の日中和平運動秘話 youtu.be 私が「TENET(テネット)」を見たときの感想は、「戦争を阻止しようとする青年たち…。よくわからないけど、とっても大変そう」という、きわめてボンヤリしたものでした。 今回ご紹介する『揚…

漫画に描かれた「欧州大戦」のニュース

2022年2月末、世界は大変ことになってきました…。今日は、1939年(昭和14)秋の「欧州大戦勃発」をテーマにした漫画をご紹介します。描かれているものをすべて鵜呑みにするわけにはいきませんが、何かしら今と共通する点が見つかるかもしれません。以下の画…

今使っているアイコンの話・満州のお宅訪問記事など

私は2年くらい前からTwitterやInstagramのアイコンにこの絵を使っています。原田治みたいな太い線で見やすいし、何より可愛い。でも、この絵っていつの時代に描かれたのか、わかりにくくないですか?今日はこのアイコンについてお話しします。 ▽ためしにCanv…

輪タク・人力車の時代

敗戦から数年頃のカラー写真を見ていると、人力の乗り物=輪タク・人力車がけっこう目につきます。今日はそんな輪タクや人力車の写真をご紹介しましょう。 泣きながら「輪タク」に乗った桑沢洋子 笹本恒子写真集『昭和・あの時・あの人』より「桑沢洋子(服…

獅子文六『おばあさん』と現実のギャップ

「伝統的家族観」という言葉が、SNSで話題になっていましたね。獅子文六の『おばあさん』も、どちらかというと“伝統的家族”にカウントされてしまいそうな小説です。チャーミングなおばあさんを中心に、3世代がわちゃわちゃしているのですから。読んだ後に「…

“街の女”と、学園都市

元・基地の街で「ラストナイト・イン・ソーホー」をみました 地元・立川市のシネコンで「ラストナイト・イン・ソーホー」みてきました!1960年代の文化を愛する少女が、憧れていた時代の“闇”を見てしまうお話です。 youtu.be 観た後、「もし『ラストナイト・…

華のない銀座を見おろす

高速道路以前の光景 前に、“生まれも育ちも中央区”のお年寄りに、以下の写真を見せて「ここはどこですか?」と聞いたことがあります。彼女曰く 川は、高速道路と西銀座デパートになった。道路は、外堀通り。左の円形の建物は現在の有楽町マリオンの一角(映…

獅子文六『やっさもっさ』の時代

『やっさもっさ』は1952年(昭和27)、朝鮮戦争の時期に新聞連載された小説。「国は破れ、山河とパンパンだけが残った」横浜が舞台です。混血児の孤児院を中心にストーリーが展開していくわけですが、その孤児院をイメージさせるカラー写真を見つけました。…

獅子文六と時代の急変をテーマにしたジン『認識不足時代』を作りました

獅子文六と「ご時勢の急変」をテーマにしたジンをBOOTH で販売中です! ninshikibusoku.booth.pm ビリケン商会(青山)・オヨヨ書林新竪町店(金沢)・DA NOISE BOOKSTOREでもおもとめいただけます。 流行語だった「認識不足」と、獅子文六 獅子文六といえば…

獅子文六『胡椒息子』の時代

『胡椒息子』の連載と、時代の急変 私は、昨年(2020)『ご時勢の急変と、獅子文六』という冊子を作りました。その中で、“時代の潮目がグッと変わった頃”の作品として紹介しているのが『胡椒息子』です。『胡椒息子』は、雑誌に1年間連載しているうちに世の…

「夜の街」と、わかりやすい地図

オシャレでわかりにくい地図に困ったことはありませんか?結局、グーグルマップで調べ直すから手間がかかるんですよね。 今日は、香港のわかりやすい地図をご紹介しましょう。顧客が乗っている「船」からのルートがハッキリ描いてあるのです。 船からの道順が…

獅子文六『断髪女中』と軍需景気

獅子文六の短編『断髪女中』(昭和13)は、日中戦争がはじまった時期の女中不足がテーマ。「 今度の事変が始まって、直接間接の軍需景気が、一度にドッと女中適齢期の女子を工場に吸引」したから、さあ大変!がんばらないと女中さんを見つけられなくなってし…

「五代くんのおばあちゃん」的な、印象に残りにくい着物姿

風景に溶け込みすぎる「五代くんのおばあちゃん」の着物姿 あまりにも日常すぎて、わざわざ記録に残さないことってありませんか。例えば2021年なら、“ホームセンターにいるTシャツ短パン姿の人”の記録とかね。(もしかしらら令和の今和次郎が、せっせと記録…

原節子のベルリン通信

昭和12年、原節子はベルリンで舞台挨拶をしていました 昭和12年の初夏(1937)、「原節子・ベルリン写真通信」が「主婦之友」に連載されました。なんでベルリンに行ったかというと、日独合作の国策映画「新しき土」(『Die Tochter des Samurai』)の主役だ…

h3 { color: #FFFFFF; background: #000000; padding: 0.5em; } h4 { border-bottom: dashed 2px #000000; } h5 { border-bottom: double 5px #000000; }