明治生まれの方に着物についてうかがいました

2003年に、明治生まれの方から、着物についてうかがいました。以前、それを「着物イメートレーニング部屋」というサイトにのせていたので転用します。2003年に90歳半ばですから2020年の現在でいえば110歳くらいでしょうか。以下、2013年当時のままに転載しま…

パステルカラーの表紙に隠れていたもの

これは昭和14年(1939)3月号の「ホームライフ」です 。東郷青児の美しい表紙に、キャサリン・ヘップバーンの映画紹介、村岡花子や杉村春子の生活エッセイ…。ほら、読みたくなってきませんか? しかし昭和14年の日本は「100日後に死ぬワニ」的に言うならば「…

エコバッグ・レジ袋以外のやり方

参考までに、レジ袋・エコバッグ以外の買い物姿をご紹介します。(昭和3年 宮尾しげを「現代漫画大観」) 「この辺に 居るのか巡査 葱をさげ」。私の父は料理をマメにするタチで買い出しにもよく行きましたが、レジ袋からネギがはみ出すのだけは嫌がっていま…

八紘一宇・HAKKO ICHIU

フランク・キャプラによるプロパガンダ映像「汝の敵 日本を知れ」は、「八紘一宇」をアニメーションで繰り返し説明しています。「ハッコウ イチウ」って。(※残酷シーンもあるので、閲覧注意) www.netflix.com 「ハッコウ イチウ」=HAKKO ICHIU。アジア風…

変わる変わるよ、フェーズは変わる

私は、戦中・戦後のことをチマチマ調べていますが、以前は、そんなもの一切知りたくない人間でした。親が戦時中に疎開していた世代なので、子供たちに昔の苦労を語り「それにひきかえ、恵まれたお前達は…」と説教するからです。 そんな私が変わったのは、10…

庭園美術館と防空壕と。

新型コロナによる緊急事態宣言が解除されたので、かねてから行きたかった庭園美術館で「東京モダン生活 東京都コレクションにみる1930年代」を見てきました。 そして、敷地の一角にある防空壕をチェック。防空壕は3箇所あるそうです。そう!1933年竣工の朝香…

長谷川町子さん、翼賛一家、

長谷川町子さんの「翼賛一家 大和さん」。たまたま、最終回がのっているアサヒグラフを持っていたので、のせておきます。(昭和16年5月14日号。) この時、町子さん21歳。長谷川町子美術館に、詳しい年表があります。 対談やエッセイをまとめた長谷川町子思…

駅弁屋めがけて突進

「浮かれているように、駅売駆け歩き」(「現代漫画大観・川柳漫画」昭和3年より) 昭和3年の駅弁は、浮かれているような動作で売られていたのですね。 しかし戦争が激しくなってくると、駅弁売りは柱の陰に隠れていたそうです。隠れる理由を以下、増補版 時…

若い女性の集団と「水兵さん」「在郷軍人さん」

昭和12年7月号のホームライフ 。この号は、若い女性の集団と「水兵さん」「在郷軍人さん」が一緒にうつっている特集が2つ。(この雑誌を何冊か持っていますが、その前の号までそういう特集は見かけませんでした。とにかく、お花がきれい・お庭がきれい・ハイ…

関東大震災前の地図で、タイムトラベル

これは、大正7年(1918)の観光地図だそうです。 flickrより はじめ見たとき「ああ、これ、敗戦後に作られた進駐軍用のマップね」と思いました。しかし拡大してよく見ると「あれ、晴海がない!ん…?築地市場もない!勝どき橋もない…。?待って!これ関東大震…

ブルーインパルス 、小津映画、新宿伊勢丹

行進曲「ブルーインパルス」を作曲した斎藤 高順は、小津映画の音楽(「東京物語」「秋刀魚の味」など)を手がけていた方。芥川也寸志、團伊玖磨と同じく陸軍戸山学校軍楽隊出身だそうです。こちらに詳しいです。 ―吹奏楽の発祥― 陸軍戸山学校 | 小津安二郎…

特撮に出てくる本棚

昭和30年代の特撮に出てくる事務所の本棚や机が好きです。ほとんどが木製だから。現在ならスチールであるはずのオフィス家具が、当たり前のように木製なんですよね。 これは「美女と液体人間」(昭和33・1958)に出てくる研究室の本棚。ガラス戸と引き出し部…

お金持ちと、多摩川

私は学生時代の数年間、稲田堤〜登戸エリアの駅を利用していました。しかしどの駅も完全に通過地点。10代の女子の夢を何ひとつ満たしてくれない場所だったのです。 しかし、獅子文六の小説を読んでいたら稲田堤・稲田登戸エリアが"金持ちの別荘地から見える…

東京行進曲・モスコー行進曲

獅子文六の「浮世酒場」(昭和10年「新青年」連載)には、シベリア帰りの男が酒場で、クレムリンやモスコーでの経験を虚実とりまぜて話すシーンがあります。以下引用。 「非常時どころか、ジャズで踊って、ウオッカで更けて、明けりゃ闘士の涙雨という、モス…

道しるべとしての富士山

maraudersREVsmall pixel | mike skidmore | Flickr 獅子文六が、敗戦後、読売新聞の誘いで「平和号」という飛行機に乗った時のエッセイに、"道しるべ"としての富士山が出てきました。 じきに駿河湾。バカにならぬ景観である。富士山はどうしても、日本本土…

羽田空港と、角砂糖のような建物

獅子文六の「胡椒息子」(昭和12年8月〜13年9月「主婦の友」連載)に、富豪の家庭の少年少女が羽田空港に遊びに行くシーンがあります。羽田空港で「エア・タクシー」に乗り、「東京の空の散歩」をするつもりなのです。(話の展開上、「エア・タクシー」には…

朝鮮戦争と聖路加病院

以前、吉田豪さんが"芸能人の本を読む時は、同じ出来事を複数の本で読むと、立体的になってくる"というようなことをラジオで言っていました。例えば、ある宗教について、"勧誘する側の芸能人が書いた本"と、"その人に勧誘された経験を書いた芸能人の本"を読…

ヒリヒリする「ユーモア小説」

久しぶりに、獅子文六の「南の風」を読み返しました。 南の風 (朝日文庫) 作者:獅子文六 発売日: 2018/06/07 メディア: 文庫 「南の風」の裏表紙に「幻のユーモア小説」とありますが、これ、新型コロナの時代に読みかえすと、けっこうキツいです。以前は、フ…

馴染みのない美意識

昔の絵葉書を見ていたら、謎の賑やかさに出会いました。昭和3年(1928)に上野公園で行われた博覧会ですが、エネルギーが爆発している感じ、金をかけてる感じが伝わってきます。しかし、まあ、馴染みの薄いタイプの美意識です。「なぜか懐かしい‥‥」とか、全…

かっこいい店と、現実と。

昭和4年(1929)頃のカッコいい商業美術の本です。 letterformarchive.org ↓左は真っ白な果物店。まるで現在のタカノフルーツパーラーや千疋屋みたいですね。今から90年前とは思えません。右はお洒落なスポーツ用品の店です。ショウウィンドウを覗き込む親子…

国民服の着こなし

国民服の広告(昭和16年5月のアサヒグラフ)です。「国民服」「興亜の晴衣」とはいうものの、イラストは、彫りの深そうな、10頭身の人が着ていますね。昭和15年11月に国民服令が出たので、ちょうと半年たったころでしょうか。 実際に、着ている写真をのせま…

昭和11年(1936)の古関裕而

昭和11年4月号(1936)の雑誌「ホームライフ」に出ていた広告です。コロンビアレコードの軽量蓄音機。軽量をアピールするためか、若い女性がしなやかに踊っています。 左側の新譜欄に、古関裕而の名前が〜。 古関裕而の昭和史 国民を背負った作曲家 (文春新…

古関裕而と、国境の地名

古関裕而の昭和史 国民を背負った作曲家 (文春新書) 作者:真佐憲, 辻田 発売日: 2020/03/19 メディア: 新書 古関裕而 の本を読んでいます。軍歌のヒットを飛ばした小関が、1939(昭和14)満洲を視察する様子に興味津々。中でも、小関が自伝の中で"朝鮮の地名…

Jからはじまるラジオ局

ペトロフ事件 鬼貫警部事件簿 (光文社文庫) 作者:鮎川 哲也 発売日: 2019/09/27 メディア: Kindle版 大連を舞台にした推理小説に、大連のラジオ局は「日本と同じようにJの字がつく」という文がありました。引用しますね、 大連放送局は関東州にあるので、日…

ステイホームと、未来人

今から約90年前に描かれた未来人の生活です。(「現代漫画大観・現代世相漫画」昭和3年より 前川千帆) 今は、新型コロナウィルスで「ステイホーム」な時代ですが、昔の人にとっては「居ながらにして」映像が見られる・お湯が出る、みたいなのが夢だったんで…

「ピーターラビット」 と、時局成金

映画の「ピーターラビット」 のことを食わずぎらいしていました。どうせ、可愛いウサギと、こぎれいな白人の映画だろと思っていたのです。見てみたら、こぎれいな白人の恋愛が、けっこうメタな感じで笑えた。「はははは、つかまえてごらんなさい」みたいな高…

小池都知事の「打ちてし止まん」(「撃ちてし止まむ」)で思い出したことなど

寺田寅彦随筆集(岩波文庫)第4巻284頁に、昭和9年の日劇の閉鎖が出ていました。有楽町の日劇(現在のマリオン)は昭和8年の12月にオープンしましたが、昭和9年の9月に閉鎖って早すぎる!と思いましたので引用します。 「陸の竜宮」と呼ばれる日本劇場が経営…

エレベーターのある団地・汽車の音

これは、不穏で大好きな写真です!UR 都市機構より 荒涼とした風景と着物の組み合わせが、「ウルトラセブン」の第四惑星の悪夢みたい。 団地の側面に15って書いてありますよね。この晴海の15号棟は前川國男が手がけていて、当初は高級な存在だったのです。今…

川崎大師と穴守稲荷

長谷川時雨の「東京開港」にこんな文がありました。 「若い時、というより、あたしたち、小娘時代に、川崎へいって、穴守へいって、帰りに品川まで早船へ乗ったことを。夕潮が高くって、みんな、大人は酔っぱらったのに、私もあなたも平気でしたろう。船が好…

城戸崎愛さんと、松本清張と。

戦火とドーナツと愛 (be文庫) 作者:由井 りょう子,城戸崎 愛 発売日: 2004/06/18 メディア: 文庫 戦時中に女学生だった城戸崎愛さんの自伝です。野中モモさんの記事で知り、早速、購入しました。最近の私は松本清張脳になっているのでw、「戦火とドーナツと…