九段の昭和館の展示「学生たちの戦中・戦後 〜忘れえぬ青春の記憶〜」
一番、臨場感・ライブ感があったのが、戦時中の乙女の皆さん*1が、自分たちの生活を描いたカラーの寄せ書き画帳でした。
絵の雰囲気は意外にも、ほのぼの・静謐。「猫村さん」「谷内六郎」「ピラミッド型のリプトンティーバッグ」というか。
そんな可愛い絵に、「撃ちてし止まむ」「早く避難いたしましょうよ。敵機がくるわよ」と文字が添えられていて、絵とのギャップがなんとも………。
渦中のシロウトさんがリアルタイムで描いた絵は、まき散らす情報量がすごいなあ。貞子の念写なみ。時代の空気が真空パックされているようです。
この画集は、出口付近にひっそりと地味にファイリング(小さなカラーコピー)してあったけど、なんなら壁一面に引き延ばして、全館に展示すればいいなあと思いました
■これを描いた少女達の、画集にこめるエネルギーも平時の比じゃなかったと思います。
あと当時のティーンの絵にはアニメの影響がゼロなんですね。当たり前すぎることですがけっこうギョッとします!
■関連イベントとして、横溝映画の「よーし、わかった」おまわりさん、加藤武氏の講演会が九段会館であります。
タイトル:「勤労動員・空襲・敗戦」
講師:加藤 武氏(俳優)
平成19年8月19日(日) 14:00〜16:00
会場:九段会館3階 真珠の間(約200名)
※13:00より昭和館1階ロビーにて整理券をお配りします。
*1:現在の都庁付近にあった精華高等女学校