衣替え&太陽暦


太陽暦の施行はわりと新しい。っていうことは、「太陽暦の10月1日」に衣替えっていうのも、けっこう、新しめの習慣なのでは。


柳田国男のいう*1「よく老人達が 古いしきたりだ改めるわけにはいかぬ と力んでいるものの中にも、文化文政の100年以降、甚だしきは明治の初年頃からはじまったものが幾らもある」のうちの、「明治の初年頃からはじまった」タイプの、“古いしきたり”?)


沢村貞子が少女時代、 母親にどうして衣替えするの?と聞くと「世間さまとのおつきあいさ」という返事があったそうです。


以前、私が明治生まれの快活な人に昔の衣替えのことを聞いた時も、「守らないと、周囲から浮いてしまうんだよねぇ…(苦笑)」と言われた。


世間さま、


世間さまぁ〜〜


■明治時代は、西洋と足並みをそろえなくては…とか、蛮族と思われるのはイヤ…みたいな気分があったと思うのですが、明治12年には獄門の刑も廃止されています。カラスが「おいらのご馳走がなくなってひもじい」といっている。


その他、仇討ちの禁止、裸体で歩くこと禁止、盆踊り禁止*2、とかいろいろ禁止があったみたい。

(以上、画像は、現代漫画大観 「明治大正史」より)

*1:木綿以前のこと・岩波文庫

*2:寺田寅彦によれば、かつて盆踊りは「西洋人に見られると恥ずかしい野蛮の遺習」だとして、公然とはできなかった時代があったそうです。

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