今日のテーマは「1972-1973年のねんねこ」です。ラッキーなことにちょうどその時期の日本をflickrにあげてる外国人がいたのです!(撮影者については文末で紹介)。では、この時代の「おんぶ」「ねんねこ」を見ていきましょう。
はじめに。1950年代の「ねんねこ」は、布団のようだった
1970年代の「ねんねこ」の前に、1950年代をちょっとだけご覧ください。1950年代の「ねんねこ」は、かなり「布団」寄り。布団をそのまま背負っているようなイメージです。“Japan 1950”
1970年代の「ねんねこ」は洋風
1950年代は布団寄りだった「ねんねこ」。20年後の1972-3年のねんねこは「布団」を脱して、かなり洋服風になっています。大きなチェックに可愛い襟、丸いボタン。このまま下に長く伸ばせば、コートとして着ることもできそうですね。
▽こちらも大きなチェクのねんねこ。赤ちゃんの赤いフードが見えます。
▽三つ編みと。これは、ねんねこじゃないけれど、洋服っぽい模様です。
▽大きなチェック
▽若さ爆発。赤ちゃんはうつってないけれど、たぶん「ねんねこ」
▽キルティングの花柄。この花柄はラルフローレンの寝具にある(かもしれない…)。きっと彼女は「花柄の魔法瓶」を使っている。
▽(ねんねこじゃないけど)スーツっぽい服でおんぶ
▽千鳥格子。 かなり思いきった柄です。2021年、この柄を身につけている人をなかなか想像できません。
【参考】こちらも同じ人が撮影した1972年の女子。コートの格子がやはり大きめ。こりゃあ、ねんねこの柄も派手になりますね。
▽迫力のおばあちゃん。やっぱりこの世代のねんねこは、布団寄り。
「洋服感覚」の流行が、ねんねこに影響?
ちなみにこちらは1960年の着物の本。「和服を洋服感覚で着こなす若い方向け」のコート特集です。この“洋服感覚がステキ💕”という気分が、布団風だった「ねんねこ」を変えたのかもしれません!
以上、1972年の「ねんねこ」の数々でした。一連の写真を撮影したのはアメリカ人Nick DeWolf氏(1928 –2006)。Wikiによると技術者・実業家で、「テラダイン社」の創業者だとか。“熱心で多作な写真家”でもあり、現在も親族が写真をネットにあげているそうです。インスタまである! 日本人がわざわざ撮影しない光景を残してくれました。ありがとうございます。
▽Nick DeWolf氏が撮影した若者たち
▽子供が子供をおんぶする時も、ねんねこが使われていました