著者の女医さんはもともとエリート官僚でしたが、激務で体をこわし医師になった方です。
医学に興味をもったきっかけは、不調に悩んだ自らの経験でした。仕事を続けていく資本となる自分のカラダが、今後、また不調になったとしても、仕事を休むほど悪化しなければ、医者はなんら手をほどこしてくれない。この現状に疑問を感じたのです。
穏やかで腑に落ちる文章が良いです。題名は「漢方〜」となっていますが、その方面に全く興味のない人でも読めるつくりになっています。
■この本をおすすめするのは、ある種のご縁(?)というか、ちょっと別の理由もあります。
サリンの頃に話は戻りますが、私は霞ヶ関の〇〇省で数年ほどバイトをしていました。私は気楽なバイトの身。東大出のエリートさん達が激務で顔が空豆色になっていく人がいるのをそっと横目で見ておりました。
ある日、役所の廊下を見慣れぬ長身の女性が、しなやかに歩いていたんです。英国留学からかえってきたばかりの才媛との噂。でも彼女は、何らかの事情でもうすぐ〇〇省をお辞めになるとのことでした。何の事情でやめるのかまではわからなかったけど‥‥
それから十数年の月日が流れ、本屋でたまたまこの本を手にしたのです。
著者の女医さんは中央官庁勤務時代、英国でチャイニーズハーブに出会い「イギリスでイギリス人から、漢方をすすめられるなんて」と苦笑しつつも、健康を取り戻すことができたのだそうです。オックスフォード大学のパーティー写真にはしなやかな長身の日本女性がうつっていました。
おお!?
この女医さん‥‥サリンの頃、〇〇省で見かけた長身の女性とルックスも経歴もすごく似ている!もしかしたら同一人物?でも他人の空似かもしれない‥‥‥‥。
そのへんがずっと気になっていました。
で、昨年のことですが、ついに勇気を出して勤めていらっしゃる病院に手紙を送ってみたのです。「私は〇〇省の〇〇で何年何月頃にバイトをしていた者です。失礼ですが先生はその頃、そちらにお勤めでしたか?」と。すると「そうです」とのメールをいただいたのです!おお、やっぱり、同じ方だったー。
この本は数年前このブログで一度ご紹介していますが、このたびプチご縁が判明したので、再掲します♪
(ZINE「冷えちゃいけないよ」でも、この本を「おすすめ本」として紹介させてもらってます。図やイラストがいっぱいで読みやすいです。皆様もぜひ。)