佐藤いぬこのブログ

戦争まわりのアレコレを見やすく紹介

カラー写真

以前、終戦間もない頃の日本をうつしたカラー写真をネット上で大量に収集していた時期がありました。進駐軍が撮影した、異様なまでに鮮明なカラー写真の数々です。(Flickrに「僕のグランパがジャパンに駐留していたころ。1945〜1950。」みたいなくくりの写真がいっぱいある。)


集めた写真をもとに、スライドショー上映会までやったことがありました。



しかし、今考えると、カラー写真収集は、やって良かったのか、悪かったのか、複雑なきもちです。


例えば、最近、どんどん高級ホテルが立つじゃないですか。


行ってみたい気がしても、その場所の終戦直後がどうだったか、つい脳内で鮮明カラー写真を再生してしまうので、いまいち楽しめなさそう‥‥と行かずじまいになるんですよね。


(あ、でも知り合いの高齢の方で、オープンしたての豪華ホテルを精力的に食べ歩いている方もいます。その方は思春期に、おもいっきり焼け野原の東京を見てきたわけなんだけど、そのへんどう折り合いをつけているのか。不思議。)

銀座シネスイッチと、亀戸・平井

銀座の映画館シネスイッチに行きました。


妙に館内が古いのでネットで映画館の成り立ちを調べてみると、シネスイッチを経営している会社(旗興行)は、戦前は江戸川区江東区に多くの映画館を経営していたとのこと。


今の地名でいうと、


亀戸(江東区

南砂町江東区

小松川江戸川区

平井(江戸川区

小岩(江戸川区



にそれぞれ映画館を作っていたのだそうです。


どれも、私が詳しく知らない東京の東側の町。
このエリアに映画館が沢山あったのですねー。


そして空襲で焼けてしまったと。


これらの土地を少し調べてみたら、かつては大きな工場が点在していたようです。今は再開発で公園になったり、団地になったり、モールになったりしているけれど!


今和次郎の「新版 大東京案内」の「大工場」という項目にも、大工場は東京の「本所区」と「深川区」に集中していることが書かれています。


例えば亀戸。亀戸中央公園はもともと日立の工場だったというし、亀戸駅からは貨物線が晴海まで伸びていたし(越中島支線*1)、南砂町には大きな汽車の工場(汽車製造東京製作所)があったというし。


日立のサイトを見ると、日立の亀戸工場と亀有工場を結ぶディーゼルバスが走っていたそうですよ。現在は、亀戸工場も亀有工場も東京都の公園になっています。)


narasige.hatenablog.com

*1:越中島支線のwikiには「1972年(昭和47年)まで沿線(江東区南砂)に汽車製造東京製作所が存在し、製造された車両は専用線を経由して小名木川駅より各社へ向けて輸送されていた。」と書いてある。

ソウルに行ってきました

ソウルに行ってきました。「新世界百貨店」という、かつて三越京城支店だったデパートを見るためです。

知り合いの老婦人(←お父さんが京城帝大勤務)から、少女時代に三越で買い物をしたという話を聞き、行ってみたくなったのです。

【関連話題】 三越京城支店稲荷社 | 海外神社(跡地)に関するデータベース 神奈川大学非文字資料研究センター



写真の右の建物が、かつての「三越京城支店。


現在、同じ角度から撮ると、他のビルに埋もれて小さく見えました。

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カラーの絵葉書です。右側の建物が京城三越
右下:本町入口に聳る百貨の殿堂、三越、左上:明治町交叉点の四デパートの一、丁子屋(京城) | 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ
f:id:NARASIGE:20200321165342j:plain


とはいうものの新世界百貨店は、近くで見ると非常に重厚。超高級なデパートでした。デパートというより美術館という感じ。何も買えなかった…!

店内に入ったところ。まるで舞台のようでした。

Bluetoothスピーカーと、日光

正月、家の病人のために、新しい寝室を用意しました。
まあ、日当たりの良い空き部屋に、布団を敷いただけですけど。


(その部屋は「霊が出そう」ということで長いこと使っていなかったのですが、使い始めてみれば平気であった。)


そしてBluetoothスピーカーとiPodも設置。Bluetoothスピーカーはピエール瀧TBSラジオ「たまむすび」内で話していて、接続がとても簡単なものだと知り、購入しました。


音楽のシャワー&日光のシャワーをどっさり浴びてご機嫌な病人は、シャッフル機能の存在をはじめて知り、「無作為の美が〜ッ!」と心底、驚いています。3000円足らずのスピーカーでこんなに喜ばれるとは。


日光のシャワーって大げさかもしれないけれど、それまでは自分の生命よりCDジャケットの保存状態を優先した人生で、ほとんど遮光みたいな部屋で寝起きしていたのです。


iPodの曲の構成は、病人の好きな音楽6割に、未知のジャンル4割を混ぜています。この配合だと、馴染みの曲は新鮮に聞こえ、未知の曲も抵抗なく受け入れられるようです。

ルークのおばさん(Aunt Beru)

スターウォーズ(1977)のすごいところの1つとして、ルークのおばさん(Aunt Beru)の存在があるとおもいます。


印象の薄いおばさんと、未来っぽい台所の組み合わせは子供心に衝撃でした。うわあ、これは、リアルだー!と。おばさんのノソっとした感じと、ルークのきらめきの対比もすごく良かった。


赤い襟を出す、なんだか半端な着こなしも、いい!


最近公開されている時代劇やSFに、ルークのおばさん的な人が出てこないのが残念でなりません!


ガラステーブルのジェネレーション

「ガラステーブルのジェネレーション」というのは、芸人マキタスポーツがラジオで言っていた、非常に印象的な言葉です。「ガラスのジェネレーション」に熱狂していた世代は、ガラステーブルを購入しがちだった‥‥というような意味なんだと思います。


オトネタ
マキタスポーツはCDジャケットに、わたせせいぞう風だけどコタツ半纏姿のイラストを使ったり、「パーラメント感」という表現をしてみたり、その時代についてヒトコト言いたい方のようです。


ガラステーブルのジェネレーションからずいぶん時間がたちました。今は木のテーブル(ていねいに使い込まれ、少しキズが入ったもの)の時代でしょうか。


■関連話題  ねんねこ半纏の時代

9月28日(日)向島のイベントで「冷えちゃいけないよ」販売します


「冊子大好き!リトルプレス・リトルフェア」by甘夏書店+オバケダイガクの最終日、9月28日(日)【リトルプレス販売会】で、私、佐藤いぬこの作ったZINE「冷えちゃいけないよ」と「Around80に聞いた話」を販売させていただくことになりました。(「冷えちゃいけないよ」から派生したフリーペーパー「夏の工夫」も持っていきます!)


その他にも楽しい催しが色々あるそうです!ぜひお寄りくださいー。
場所は押上駅徒歩10分です。



甘夏書店
オバケダイガク



そうそう、「冷えちゃいけないよ」というZINEのタイトルは、昭和初期の漫画のセリフからとりました。(id:NARASIGE:20090909)左端のオッサンが「冷えちゃいけないよ」と言っているの、わかりますか?「冷えちゃいけないよ」のスピリットは、21世紀の男性も受け継いでほしいとおもいます!
*1

*1:昭和3年 現代漫画大観8 阪本牙城。

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